Festival Report フェスティバル レポート 2019

ジャグリングと手品のオンパレード/まわりみち

大学時代の先輩、後輩の、ジャグラーぱわぁとマジシャンTokyo Tomoの珍しいコンビ。まわりみち。
おととしのフリンジ出場に次ぎ、今年はOn部門での出場である。






前半、Tokyo Tomoのマジックとぱわぁのジャグリングがドタバタ披露されると、いきなりTokyo Tomoが黒いドレスのマダムに大変身!!!



舞台中央にあるリボンで包装された箱の中にマダムが入ると、ぱわぁがハンガーにかかっている傘を周囲から串刺しに・・・





すると、いきなりその箱がダンボールモンスターに大変身!(笑)



傘を差されたのが頭に来たのか、暴れながら刺さった傘をすべて抜くと、マダムが再びご登場(ジュディーオングかい(笑))





その後はまたマダムとぱわぁのドタバタ演技のオンパレード!











いったい25分の演技時間の中でいくつ演技が行われたのか・・・

最初から最後までドタバタな、でも実力派な二人の演技を機会があればぜひ見ていただきたい。



(うるし、Todd)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/04 04:15 PM

グローバルな二人組み、予想できない小道具にご注目!/「Funny Bones」

「Funny Bones」はまさにグローバルである。
一つ目に、彼らは出身国が異なっている。一人は日本人のけーぼー、もう一人はイギリス人のクリス。
誰もが気になるのではないだろうか、果たして彼らはどのように出会ったのかと。
彼らはもともと別々に活動していたそうだ。そして、何度かパフォーマンス先で顔を合わせるようになり、2002年に「Funny Bones」の結成に至ったという。
二つ目に、彼らは日々異なる国でパフォーマンスをしている。「今までにいくつの国でパフォーマンスをしてこられたのですか。」と尋ねたところ、「数え切れない。数えることにも価値がない。」と答えてくれた。日々世界を回っているとそれが特別なことではないのかもしれない。

彼らのパフォーマンスの注目ポイントは、旅を象徴するキャリーバッグから次から次に出てくる小道具の数々だ。
また、その活用方法も多彩だ。ガムテープだけでも振り子や杖、シートベルト、ゴールテープにもしてしまう。
また、小道具はキャリーバッグ以外からも登場する。それは、観客の持ち物なのである。
それらをその場ですべてを顔で支えてしまうのである。

気づくと、いつの間にかメンバーが増え、3人になっている。その正体は、会場にいた観客の一人なのだ。
その彼は、二人のダンスをがんばって真似する。
急にステージに上がったとは思えないような良い動きをしており、会場も笑いに包まれた。


後半には、先端に顔、顔から下は黒い布につつまれた大道具が登場。
また、少し聞き取れるような聞き取れないような変わった声で会話もするのだ。
また、胴は伸縮自由で観客の方へ反るなど、読めない動きに観客も驚いていた。



世界中で通用する彼らの腕前、多様な小道具を活用し会場を笑いに包み込む彼らのパフォーマンスは、もっとみていたくなるばかりであった。

T.T

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/04 03:53 PM

はじける笑顔でみんなを虜に/KANA∞

今年で大道芸ワールドカップin静岡でのパフォーマンス15周年を迎えたKANA∞。
そんな彼女の華麗なステージを堪能しようと時間前から多くの観客が待ち構えていた。

「大道芸最終日、すべてを出し切る気持ちで臨む。」
そう意気込むとKANA∞の世界が幕を開けた。

サーカスイメージの衣装に身を包み、フープを自由自在に操る。
フープの数が1本、2本と増えていく...



次に見せたのは、ハットジャグリング。
数々のハットを宙にあげ、キャッチする姿はなんともスタイリッシュだった。



...あれ?衣装が変わっている。
一体どうやって衣装チェンジしたのだろう。

モノトーンのシックな衣装もとても似合っている。

次に見せてくれたのは、黄金のフープを使ったパフォーマンス。
数え切れないフープに包まれている。
そしてまたまた衣装チェンジ。
ドーリーなバーニーガールが姿を現していた。



驚きを隠せない観客を見て得意げに微笑むKANA∞。

最後に全身を使ったフープダンス。
花を纏い軽やかに舞う姿は、妖精のようだった。




パフォーマンス後の彼女に取材をさせてもらった。

Q1コスチュームにこだわりはありますか?
A1あります!!KANA∞の世界を堪能してもらうために一番時間をかけています。

Q2パフォーマンスで大事にしていることは?
A2全てのステージ1回1回が奇跡だということを忘れず、悔いなく演じる!

Q3静岡はどんな場所?
A3ただいまと言える場所!

パフォーマンスでも取材の時間でも人を思いやるKANA∞の人柄がひしひしと感じられた。
芸と旅をし、周りを笑顔と幸せで包むKANA∞。
また大道芸ワールドカップin静岡で会いたい。
心からそう感じた。(咲)









2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/04 03:46 PM

高度な技術で観客を魅了/吉川健斗

箱の上に乗っかっているトランクケースからひょっこりイケメンが現れた。

彼の名は吉川健斗。

プロとしてデビューして2年目となるが、所属していたサーカス学校で磨いた王道のパフォーマンスと演出で観客を魅了していく。

特に圧巻だったのは、7つの大きなボールでのジャグリングと、6mのポールを額に乗っけて、その先に取り付けている小さいアルミ缶にボールを投げ入れるという技。



見事に演技を成功させ、観客を沸かしていた。

機会があれば彼のイケメンぷりと圧巻の技を見ていただきたい。

(うるし、Todd)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/04 03:00 PM

魔法使いに連れられて / 紙麿呂

顔が白くて衣装が赤い人、それが紙麿呂。
ジョーカー?座敷童子?何をするの?

指先から紡ぎ出される不思議な世界、さながら魔法の国ツアー。
目を見張っているうちに、30分なんてあっという間に過ぎてしまいます。


海外公演で目立たねば!という意識からそうなったという赤い衣装は、
それが必然であったかのような、紙麿呂の魔法世界のトレードマークになっています。
実は今大会の衣装は去年からマイナーチェンジしていることお気づきでしょうか?
ちょっとヨーロッパ風に、刺繍やレースや光沢の入った生地の衣装になっています。

実は学芸員資格を持ち博物館巡りがすきという紙麿呂、
静岡でのお気に入りの博物館を教えてもらおうと思ったら、
「大道芸の翌日は、どの施設も休館だから…」
残念!
月曜にオープンしている博物館的施設は、
みほしるべ、日本平夢テラス、静岡市埋蔵文化財センターくらいでしょうか。
今年度、祝日月曜の翌火曜は駿府城の巽櫓も開館しています!
これからも、世界の博物館を巡って魔法の糧にしてくださいね。

(yyukke)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/03 09:37 PM

緑のアイツは今どこに?/ジェンガ金次郎

 大体の人が、小学校で会ったことがある、緑のアイツ。もしこれを読んでいる君が今、小学生くらいだとしたら、お兄さんやお姉さん、それがダメでも、お父さん、お母さんくらいになれば「ああ、知ってる。」と言うことだろう。それが二宮金次郎だ。
 ちょっと前ならたいていの小学校の校庭には、アイツが立っていた。でも近頃じゃ、「歩きスマホをしてもいい理由になっちゃうからダメ!」とか何とか言われて、どんどん学校から追い出されているらしい。何とも世知辛い話だ。

 でも忘れちゃいけない。彼は江戸時代においては一番に頭の切れる農政家、なーんて言われたやり手実業家の代名詞みたいなヤツだったんだ。ただ黙って追い出されるはずはない。少なくともそのうち一人は今、静岡にやって来ている。(なんでも東京は練馬区の小学校からやってきたというウワサもあるが、それが本当かどうかは定かではない。)

 薪の代わりにジェンガを背負って…。

 上から下まで緑づくめなのに、ぎょろっとした白目がよく目立つアイツは、常にジェンガの勝負相手を探している。その射抜くような眼差しが止まった先にいた君が、今日の勝負相手に決定だ。

 もちろんアイツは銅像なんで口は利けない。でも、ちゃーんと相手にわかるように、手に学問の本ではなく、レストランのメニュー表みたいなトリセツを持ち歩いている。それを読めば、一発でルールが分かるって寸法だ。さすが天下の二宮金次郎、何かと行き届いている。



 だが、ジェンガの勝負に入ったとたん、アイツの表情は一変する。どうにかこうにか、相手に次のジェンガの一本を抜かせるまい、と言わんばかりに狡猾(こうかつ)に輝く瞳にはもう、あの頃、校庭で子どもたちに「まじめに勉強しろよ。」と無言で訴えていた姿の、影も形もない。
 子どもだからってアイツは容赦しない。一番イヤな一本を抜いてくる。相手が負けたら、実にうれしそうに全力で喜びを表現し、自分の首にジェンガのメダルをかけさせる。さらにその後には屈辱の「お片づけタイム」までが周到に用意されている始末。

 でもだからってがっかりする必要はない。ヤツは陰でこっそりボヤいていたのだ。
「どうも静岡の奴らには勝ちにくい。」と―。

 その証拠に、ヤツは静岡の子どもに何回も敗北を喫し、大人とはいえ一度は秒殺される羽目に陥った。そんな時ヤツは、がっくりと地面に四つんばいになり、自分のための悲しみの音楽を、ろうろうと流すのだ。そして涙をこらえて勝者の首にジェンガのメダルをかけ、勝利の証カードをこっそりと渡してくれるのである。



 そんなヤツ・ジェンガ金次郎の、今の最大の野望はもちろんただ一つ。
 「静岡をジェンガで征服すること!!」
 
 だからこんなヤツを、今回の敗北すら、完全にへこませることはできない。
 「いつでもかかって来ーい!」という雄叫びを残し、会場を去っていくジェンガ金次郎。
 迎え撃て!静岡に集いし民よ!

 そうすればアイツは修行の旅の果てに、何度だって静岡に帰ってきてくれるはずだ。

(晴)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/03 06:36 PM

ワールドレベルの大技、観客一同大興奮!ー開演前から最後までー/桔梗ブラザーズ

「大道芸 WORLD CUP in SHIZUOKA」には13年連続出場で、初出場の際の年齢はなんと18歳と16歳だった。
兄の篤さんはトーク担当、2008年のジャグリング世界大会のチャンピョンである弟の崇さんは技担当だという。
彼らは静岡でも多くのファンを獲得しており、彼らのパフォーマンスを観るのは2回目以上だという観客が半数以上。
彼らにとって静岡はもはや第2の「ホーム」だと笑顔で語った。

まず注目すべきは、彼らの衣装だ。和風的でもあり、クールでもあるその衣装はなんと手作りだという。
ジャグリングなどの際の円滑な動きを実現するため、一部に伸縮性のある布を採用するなどの工夫を図っていると教えてくれた。また、衣装はひとつだけではなく数種類の変化がある。



彼らのパフォーマンスは開演前から注目なのだ。開演15分ほど前からウォーミングアップを行う彼ら。しかし、ただのウォーミングアップではない。
技の難易度はウォーミングアップのそれではなく、観客の歓声や拍手も開始前から最高である。
観客の中からは「もう始まってるの?」などという声も聞こえてきた。
開演20分前にはポイントへ行って着席しておくことが彼らのパフォーマンスをより楽しむためのポイントである。

彼らのパフォーマンスの見所は、なんといっても高速ジャグリングである。
二人がクラブを高速でパスしていくパフォーマンスであるが、そのクラブを目で追うのは不可能だ。いつの間にか自分の目が回っていた。
その中でも注目は、クラブをパスしながら衣装を脱いで着るという至難のパフォーマンスだ。途中何度かハラハラする場面もあったが無事成功。
会場には割れんばかりの拍手と歓声が響いていた。
そのハラハラする感じと会場の盛り上がりを是非ご自身で体感していただきたい。

パフォーマンスの終わりころに観客からの「アンコール」の掛け声。
そこで、彼らは自分たちの限界に挑戦。
そのチャレンジとは、クラブを11本使ったジャグリングである。この11本という数がポイントなのだが、なんとこの数字、ジャグリングの世界記録なのだ。
しかし、このとき風が強く吹いていた。少しの風でも感覚が違ってくるという。最悪のコンディションだった。
そのような悪条件の下での自分たちの限界への挑戦、今まで笑顔が一転、真剣な顔つき。
やはり風の影響で上手くいかず、一時はもう終了かと思われた。
しかし、篤さんが「もう一度挑戦していいですか」と観客にお願い。もちろん観客は盛大な声で承諾し、「がんばれー」という声も。
会場は、「成功」という共通の目標一点に集中していた。その一体感は会場でなければ味わえない!
なんとその後の挑戦で成功させ、その瞬間に会場は最高潮の歓声と拍手で包まれた。


今まで何度か会場全体の一体感について触れてきたが、それは生でなければ味わえない。
この一体感を体感したいと思ったそこのあなた、ぜひ彼らのパフォーマンスの会場へ足を運んでいただきたい。


T.T

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/03 05:11 PM

和×手品の化学反応/izuma

美しい風鈴の音とともにパフォーマンスはスタートする。



着物に身を包んだ彼女はizuma。行動の一つ一つは、葉っぱが枯れ、この秋に舞うよう。



彼女が愛する枯葉のような日本らしい切なさ、儚さと彼女のオリジナリティ(手品)は化学反応を起こした。不思議に満ちた手品で観客を魅了する。

滴る水に、舞う葉っぱ。この秋らしい演目は初出しのものなので、見逃せない。「よい秋の日をお過ごしください!!」と話す。





夜には灯篭を使ったパフォーマンスもあるそうで、これもまた気になるところだ。(いも,うるし)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/03 03:41 PM

【ダイヤモンドの輝き、DemaNToid(デマントイド)】

逆立ち日本一の「タク」とバランス・スペシャリストの「ナルミ」が繰り広げるアクロバティック・パフォーマンス。マッスルミュージカルで出会った二人が、DemaNToid(デマントイド)のデュオを組む。


デマントイドとは、1850年代にロシアで見つかったガーネットの一種。ダイヤモンドのように美しく輝いていたことから、デマントイド(オランダ語で「ダイヤモンドに似た」)と名付けられた。自分たちのパフォーマンスもダイヤモンドのように美しく輝くようにと、デュオの名前をDemaNToid(デマントイド)にしたとのこと。

タクの得意技は「バランシング・オブ・デス」。体操で鍛えた体脂肪率3%の肉体を極限まで駆使し、7メートルの高所で揺れるポール上での逆立ちパフォーマンス。特に、地面・風・太陽など自然の影響を受ける屋外でのパフォーマンスは、見てる方がはらはらドキドキ。


ナルミの得意技は「ハンド・ツー・ハンド」。身体と身体で支え合うバランス技は、二人の信頼関係がなければ成り立たない。


技が決まったときの二人の笑顔はそれこそ最高。是非とも、二人の緊張感あふれるパフォーマンスと素敵な笑顔を見に来てください!


(福)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/02 06:59 PM

俳優からパントマイマーに/山本光洋

11月2日青葉通りにいた一人のパントマイマー。山本光洋の周りは、不思議な空気と笑いで囲まれていた。

彼は、もともと俳優で体を柔らかくするためパントマイムを始めた。なんと、ニューヨークでパントマイムを学んだ凄もの。30年以上パントマイムで人を魅了してきた大ベテランでもある。海外でも呼ばれるようなアーティストだ。この人は、とにかく凄かった。

彼のパフォーマンスは、たくさんの劇に分かれておりその劇一つ一つにユニークさとユーモアを感じる。トークしなくてもトークしても彼のパントマイムは、人に惹かれるような作品だらけだ。

山本光洋のパントマイムの魅力とは、やはり笑わせてくれるところだ。彼の動きは、表現豊かでワードチョイスも凄くうまい。観客を自然に自分のパフォーマンスにひきつけ、観客と一緒に人を笑わせる力も圧倒的。私が見てきた中で一番うまいといっても過言ではないだろう。


もっと語っていたいがこれで終わりだ。「あれ、これで終わり!短いなー。もっとパフォーマンスのこと知りたいなー」と思う人もいるだろう。
山本光洋は、和やかに笑って「言葉で見るじゃなくて、目で見てね!!」といっていた。魅力を理解するには、実際見てみないとわからないことを強調していたのだ。(M.K)

2019フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2019/11/02 06:09 PM
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