Festival Report フェスティバル レポート 2019
ワールドレベルの大技、観客一同大興奮!ー開演前から最後までー/桔梗ブラザーズ
「大道芸 WORLD CUP in SHIZUOKA」には13年連続出場で、初出場の際の年齢はなんと18歳と16歳だった。
兄の篤さんはトーク担当、2008年のジャグリング世界大会のチャンピョンである弟の崇さんは技担当だという。
彼らは静岡でも多くのファンを獲得しており、彼らのパフォーマンスを観るのは2回目以上だという観客が半数以上。
彼らにとって静岡はもはや第2の「ホーム」だと笑顔で語った。
まず注目すべきは、彼らの衣装だ。和風的でもあり、クールでもあるその衣装はなんと手作りだという。
ジャグリングなどの際の円滑な動きを実現するため、一部に伸縮性のある布を採用するなどの工夫を図っていると教えてくれた。また、衣装はひとつだけではなく数種類の変化がある。
彼らのパフォーマンスは開演前から注目なのだ。開演15分ほど前からウォーミングアップを行う彼ら。しかし、ただのウォーミングアップではない。
技の難易度はウォーミングアップのそれではなく、観客の歓声や拍手も開始前から最高である。
観客の中からは「もう始まってるの?」などという声も聞こえてきた。
開演20分前にはポイントへ行って着席しておくことが彼らのパフォーマンスをより楽しむためのポイントである。
彼らのパフォーマンスの見所は、なんといっても高速ジャグリングである。
二人がクラブを高速でパスしていくパフォーマンスであるが、そのクラブを目で追うのは不可能だ。いつの間にか自分の目が回っていた。
その中でも注目は、クラブをパスしながら衣装を脱いで着るという至難のパフォーマンスだ。途中何度かハラハラする場面もあったが無事成功。
会場には割れんばかりの拍手と歓声が響いていた。
そのハラハラする感じと会場の盛り上がりを是非ご自身で体感していただきたい。
パフォーマンスの終わりころに観客からの「アンコール」の掛け声。
そこで、彼らは自分たちの限界に挑戦。
そのチャレンジとは、クラブを11本使ったジャグリングである。この11本という数がポイントなのだが、なんとこの数字、ジャグリングの世界記録なのだ。
しかし、このとき風が強く吹いていた。少しの風でも感覚が違ってくるという。最悪のコンディションだった。
そのような悪条件の下での自分たちの限界への挑戦、今まで笑顔が一転、真剣な顔つき。
やはり風の影響で上手くいかず、一時はもう終了かと思われた。
しかし、篤さんが「もう一度挑戦していいですか」と観客にお願い。もちろん観客は盛大な声で承諾し、「がんばれー」という声も。
会場は、「成功」という共通の目標一点に集中していた。その一体感は会場でなければ味わえない!
なんとその後の挑戦で成功させ、その瞬間に会場は最高潮の歓声と拍手で包まれた。
今まで何度か会場全体の一体感について触れてきたが、それは生でなければ味わえない。
この一体感を体感したいと思ったそこのあなた、ぜひ彼らのパフォーマンスの会場へ足を運んでいただきたい。
T.T
2019/11/03 05:11 PM