Festival Report フェスティバル レポート 2019
大きな体のお道具屋/フェーブルキーヴマン
黒い大きなボックスとともに登場した、かわいいパンツがちら見えする大きな彼の名は、フェーブルキーヴマン。
お茶目な彼の背中にはお店の名前のような『Quality Tools』の文字。舞台セットのスタッフのようだが、彼のパフォーマンスは本物だ。
この道13年で造り上げたショースタイルは、笑いあり、涙はないけど、歓声あり。本物の包丁に本物の陶器のお皿、生卵を使うから、ものすごくそわそわもある。
そして彼がこのショーを通して伝えたいのは、できそうにないことでもできるという希望。彼はその体型をもってそう主張する。(いも)
2019/11/04 04:04 PM
空中ブランコのエアリアル/Wise Fools(ワイズフールズ)
世界中のアーティストが静岡に集まってきて、ジャンルを問わず世界一を競うワールドカップ部門。
今回はワールドカップ部門から、「Wise Fools(ワイズフールズ)」を紹介します。
パフォーマンスのみどころや、実際のインタビューでの演技にかける思いなどを聞いてきちゃいました!
■Wise Fools(ワイズフールズ)はどんなアーティスト?
Wise Fools(ワイズフールズ)は世界中でトリプルブランコを駆使したパフォーマンスを中心に活躍しているアーティストです。
日本に来るのも初めて!大道芸ワールドカップin静岡にも初めての出場です!
大迫力のひやひやするような空中ブランコパフォーマンスと、3人の息がぴったり合った技が作り出す独特の世界観を楽しむことができます。
■見どころ①大迫力の空中ブランコ
ショーの始めに見られるのが、大迫力でスリリングな空中ブランコです。
高い位置で、高速で動くブランコの上で生み出される技が
「こんなに回るの!?」
「手を離して落ちないの!?」
と見ている観客がそわそわしてしまうほどスリリングな空中ブランコパフォーマンスです。
こんな迫力のあるブランコパフォーマンスは見たことない!!
■見どころ②仲良し3人組によるエアリアル
Wise Fools(ワイズフールズ)は、まったくタイプの異なる女性3人組によるトリプルブランコパフォーマンスが特徴です。
息ピッタリの3人の技は、よほどの信頼関係がないと生み出せない高度な技ばかりです。
日常生活からも仲のよさがとても伝わります。
■Wise Foolsにインタビュー!!
パフォーマンスを終えた彼女たちに直接インタビューしてきました!
ー初めての日本はどうですか?
寿司がおいしくて、観客ものりがよくて、おもしろい子どもたちが多くてとても素敵!
ー3人はどんな関係?
フィンランド出身のMariaさん(金髪の髪の長い方)、Valpuriさん(がり勉キャラの方)は15年以上一緒にグループを組んでいるそうです。
もう一人のJamieさん(元気なキャラの方)は南アフリカ出身で、2人と合流したのは2年ほどだそうです。
サーカス学校で会って一緒にパフォーマンスをし始めたそうです。
ーパフォーマンスを通じて伝えたいことは?
ショーはゴミ袋に入った状態から始まります。
そこから一人ずつのキャラクター金髪のきゃぴっとした女の子、眼鏡をかけたガリ勉風の女の子、力強くてスポーツマンタイプの女の子。
まったく違った3人の人でも、力を合わせることで素晴らしいものを生み出すことができる、そんなメッセージがこめられたパフォーマンスなのだそうです。
最終日まで、迫力のある空中ブランコで大道芸ワールドカップin静岡を盛り上げてくれました!
また、どこかで彼女たちのパフォーマンスを見たいものです!!
Wise Fools(ワイズフールズ)を応援したい方!
SNSもやっているのでぜひチェックしてみてくださいね!
>>Wise Fools(ワイズフールズ) Instagram
>>Wise Fools(ワイズフールズ) Facebok
(Misa)
2019/11/04 03:35 PM
最強にして最高の王者/Kerol
360°全ての視線を奪い去る圧巻のパフォーマンス。個性的ながらも巧みなビートボックスにジャグリング。
皆さんは今大会の一枚看板とも言えるあの男をご存知だろうか。
大会パンフレットの表紙をも飾ったスペシャルゲスト。
そう、前大会優勝者Kerolが今年も静岡に帰ってきた!
自分のパフォーマンス前なのにいつの間にやら観客と遊びだしたり、近くで飲んでいる人に絡みだしたり。挙句の果てにスタート位置は観客席、ステージまでの道中も観客にいたずらのオンパレード。
まさに「Welcome to my world、俺の世界にようこそ!」と出だしからKerolワールド全開だった。
彼の特徴は変幻自在なビートボックス。ありとあらゆる音を自ら生み出し、ころころと変わる表情が思わず笑いを誘う。それにジャグリングが加われば、いつの間にやら一瞬の目も放せない、彼唯一のパフォーマンスが作り出される。
巧みに観客を魅せていくだけでなく、時には全員を巻き込んでのビートボックスだったりとほんの数分の中に見所が目白押し。
観客との関わりを何より大切にしているというKerol。
三年目の参加ということもあってか、観客とよりよい繋がりが結べていると感じているという。
大道芸に訪れた人々がみんな一様に情熱と興奮を持っていて、彼ら彼女らの愛を感じることができるとうれしそうに答えてくれた。
常に進化を求め変化し続けるパフォーマンスは、どんな観客でも楽しめる、新しい何かを魅せるため。自分も楽しんで演技に望めば、観客も自然と楽しんでくれるんだ、と語るその心は本心からでた笑顔だった。
最後に語ってくれたのは、大道芸とここに訪れる我々へのメッセージ。
「keep doing what you do」
この大会を続けるだけでなく、私たち観客も変わることない情熱を持っていて欲しいという。
すばらしい大道芸ワールドカップと、訪れる観客の笑顔のすべてが「宝石」だと言ってくれた。
既に見に来た方も、まだ見てない人も、
令和最初の大道芸ワールドカップ最終日、Kerol必見です!
(夕日)
2019/11/03 05:46 PM
旅の途中/ロレンツォ マストロピエトロ
スーツ姿のイタリア人。手にはトランクを引き、その姿はあたかも出張にでるビジネスマンのよう。しかし、彼はビジネスマンではなく、アーティスト。大道芸人だ。おしゃれなスーツ姿から想像する彼の芸はパントマイムだろうか、コメディーだろうか。残念ながら、いずれも正しくない。 彼はジャグラー。それもその粋な帽子を使ってジャグリングをするハットジャグラーだ。 「ジャグリングと言えば、ボールやクラブを思い浮かべる人が多いよね。でも、そういった特別な道具じゃなくて、身近な道具を使ってジャグリングをしたかったんだ。」 というロレンツォ。実は彼はハットジャグリングと言えばロレンツォというほどのハットジャグラー。帽子は風を受けやすいため他の道具以上に繊細で難しいそうだ。そんな帽子を5つ使ってジャグリングをするロレンツォは正にハットジャグラーの名手と呼ぶのに相応しい。 ところで、彼の魅力はその技術だけではない。彼のコミカルな人柄だ。彼の演技を見るときは音楽が無いことにも注目してほしい。普通のジャグラーは音楽をかけながら演技をすることが普通だが、ロレンツォはお客さんやその場の雰囲気に合わせるため音楽をかけない。それでも見入ってしまうのは彼の人柄の力だろう。だから、たとえ仮に失敗をしても応援したくなる。失敗について彼が話していたことが印象的だ。 「ジャグリングをやっていれば失敗することもあるよ。でも、そんな時に大事なのは深刻になりすぎないこと。失敗とは言うなれば旅の途中なんだ。その経験は次に生きるし続けていればきっと成功する。」 旅を続け、変化し続ける彼の演技をぜひみてほしい。 (Y.K.Kobayashi)
2019/11/03 03:14 PM
恋のはじまり/デュオ ユニティ
恋のはじまりを覚えていますか?恋人の顔をみるだけで、声を聞くだけで幸せだったあのころ。
あなたのパートナーにはじめて会ったあのころのことです。
デュオ ユニティの二人が紡ぎだすのは恋の物語。
それも、付き合いはじめたばかりで情熱的だったあのころの二人の物語です。
彼らの演技を見ていると出会い、高ぶっていく二人の感情、情熱におぼれそう。
そんな期待と不安が入り混じった幸せな瞬間を永遠に生きるのが彼らがつむぐ物語です。
彼らはそんな甘酸っぱい瞬間をシルホイールといわれる約2メートルの大きな輪を使って表現します。
このシルホイール、本来は一人で扱う道具ですが、デュオ ユニティの二人はこの幸福な瞬間を表現するために、3年以上の特訓を経て自由自在に扱えるようになりました。
二人乗りのシルホイールを扱えるのは世界で彼らだけです。
彼らの演技は本来、屋内のステージで行うもので、ストリートでのパフォーマンスは静岡が初めてという彼ら。
屋外の舞台はシルホイールを扱うには狭く地面もデコボコなのにまるで手足のように器用に動かします。
その動きはあまりにもしなやかで、美しく、あたかもアポロとビーナスが天空を舞いかけるようです。
幸せな恋人たちのきらめきが天から降ってくる。そんな気分にさせるパフォーマンスです。
恋を忘れてしまった人にこそ、ぜひみていただきたい舞台です。
きっと、あの時の情熱を思い出すことでしょう。
最後に、デュオ ユニティの二人からメッセージをいただきました。
ワーォ静岡!静岡のみなさんは本当にすてきです!感謝の言葉しかありません。フランシス
温かい歓迎をありがとう! レア
(Y.K.Kobayashi)
2019/11/02 06:47 PM
観衆を笑いの渦に! LAから来たザ・コレクター
彼は確かに観客を笑いの渦に巻き込む、笑いのコレクターだ。
知らないうちに彼の世界に引き込まれていき、大笑いの中に埋没してしまう。
子供たちが次第に引き込まれ、そのうち大人たちも自然に参加してしまう。
そして、大真面目で笑いにあふれたパフォーマンスが、観客と一体となって繰り広げられていく。
本名はジョナサン・テーラー、出身はカルフォルニア州ロサンゼルス。
日本には5回目、この大道芸ワールドカップは初参加だ。
彼はパフォーマンスの始まる前も、終わった後も、油断なく笑いをコレクターしていた。
それは、人々に楽しい時間を過ごしてもらいたいと言う彼のこのパフォーマンスを行うことになった
きっかけであり動機を、雄弁に物語っているようであった。
日本が大好きな彼の特に好きなものは、お茶に温泉、寿司に日本文化、まさに静岡にぴったりである。
静岡は自然も食べ物も、そして何よりも人々が素晴らしいと楽しそうに話してくれた。
彼のサインをもらっていた女性の方たちに聞いたところ、とてもフレンドリーで面白く、
気さくなので、昨日も楽しんで、今日も来てしまいました、と話す笑顔が印象的だった。
(ふみさん)
2019/11/02 04:28 PM
ベストを尽くして/アダム & ベンジャミン
昨年シルバーに輝いたハンガリーからのデュオ、アダム&ベンジャミンが今年も帰ってきた!
昨年初のアジア進出をこの大道芸ワールドカップで果たし、この1年韓国などでもパフォーマンスを重ね、またこの静岡の地に戻ってきてくれた。日本にまた来られて嬉しいと語る。
今年もワールドカップ部門での出場となり、プレミアムステージでのパフォーマンスと、昨年同様ポイント9 二の丸でのパフォーマンスをこの4日間見せてくれる。
普段シアターやサーカスなど屋内でのパフォーマンスが多い2人だが、リスクは高いが観客との距離感が近い外でのパフォーマンスが好きだとアダムは語ってくれた。観客が180度にわたっていて、距離も近く、観客からのエナジーをたくさん感じられるという。実際11月1日のパフォーマンスでも、パフォーマンス中にふと子供に微笑みかける姿も見られた。
今年は昨年のリベンジでゴールドを?という質問には、意外な答えが返ってきた。昨年はすべてが新しく、賞を取れるとは思っていなかったが、今年は賞を取りたいという欲がより薄れたという。賞を取りたい、1位になりたい、という気持ちがストレスになってしまうので、ただ自分たちのベストを尽くすことに専念しているという。
新しい技も取り入れたというパワーアップした彼らのパフォーマンスをぜひ見てほしい。
(Nana)
2019/11/02 10:53 AM
彼女のチャレンジ精神・独創性が生んだユニークなジャグリングに注目!/アニ クーパー
ドイツ出身のジャグリングアーティスト、アニ クーパーさん。
アーティストとしての来日は2回目、静岡でのパフォーマンスは今回が初めてだという彼女。
彼女のパフォーマンスは女性的でしなやかなものとなっており、そのゆったりとした雰囲気に会場全体が魅了されていた。
そのパフォーマンスの中でもとりわけ注目すべきは、両腕を縄でくくってジャグリングを行うパフォーマンスである。持ち前の足先の器用さと体の柔らかさを活かし、
うまくピンを持ち上げて体全体をめぐらせていく。特に、「そんなとこを腕が通るのか」と体の柔らかさに驚かされるばかりである。
そのような唯一無二のパフォーマンスが生まれた背景には、彼女の人間性にある。
彼女は、14歳のころにジャグリングと出会った。その出会いは、憧れの男の子がジャグリングクラブでジャグリングをしている姿を見て、
彼女自身もそのクラブに所属したというまさにドラマのようなものだったようだ。
彼女は、その後サーカス学校に入学したところ、そこではジャグリングはみんなができるということに気づいた。
そこで、ジャグリングに他のアーティストとの差異を求めるという「チャレンジ」に出たという。
そこでひらめいたのがこのパフォーマンスだ。
他に類を見ない体の柔らかさと足先の器用さに加え、他者との違いを生み出そうとするチャレンジ精神や独創性、
さらには彼女とジャグリングとの出会いが生み出した彼女ならではのパフォーマンスは、まさに奇跡的なものだといえる。
また、彼女は静岡に好印象を抱いていおり、「街は美しいし、食べ物もおいしい。」と語っていた。
T.T
2019/11/01 06:02 PM
マジシャン? 技術者? 天才肌のアーティスト/チャーリー ケーパー
スウェーデン出身のチャーリーは、世界をめぐる凄腕マジシャンである。
2001年からの18年で、既に50カ国を超える国々で観衆を魅了し続けている。
彼の凄さはそのマジックだけではなく、使っている小道具にも現れている。
カップ等の小物はもちろんだが、彼とパフォーマンスを行う彼自身の姿の小型ロボットも、
なんと彼の手作りである。
それにミニロボットの動きは彼の自作プログラミングであることは驚きだ!
今もブロードウェイのどこかの舞台では彼の分身の小型ロボットが活躍しているそうだ。
アーティストの顔と、技術者の2つの顔を持つ何とも魅力的な人である。
彼がこの世界に入ったきっかけはとてもユニークだ。
ある日、図書館で見かけたマジックの本を見つけたことが、そのきっかけだ。
彼が8才の時のことだった。
それ以来、独学でマジックをはじめ操り人形やクラウンもやれる幅広いアーティストとなった。
日本は10年ほど前から3回目、静岡は初めてである。
静岡の公園は本当に素敵だ、観客の皆さんも素晴らしい、と語ってくれた。
(ふみさん)
2019/11/01 05:23 PM