Festival Report フェスティバル レポート 2019
若き鬼才憧れの静岡へ/大道芸人ハンド
「手拍子ください、クラップクラップ!」
17歳という若さでありながらも巧みなジャグリングやこまで観客を魅了する大道芸人 ハンド。
大道芸はみんなの拍手でできていると話す彼は観客も巻き込んで笑いあり驚きありのパフォーマンスを見せてくれた。
ハンドさんがジャグリングに興味を持ったのはなんと7歳のとき。
両親に連れられやってきたこの大道芸ワールドカップin静岡でのパフォーマンスに影響されたのだという。それ以来、毎年欠かさず見に来る常連の観客だったが、今年とうとうアーティストとして憧れの舞台にやってきた。
「初めての出場で緊張してるんです」と笑いながら語っていたが、熟練の技術と持ち前のトーク力に、貴方の目もあっという間に釘付けになること間違いなし。
大道芸を始めたころから変わらない愛用のつなぎはフェスティバルのときにしか着ない母の愛がこもった一張羅。年一のフェスティバル用に毎年ずっと作ってきてくれたそうだ。
黒の生地のいたるところにHANDとワッペンが付けられた衣装は技のかっこよさだけでなく愛着の沸く可愛い印象も生んでいる。母の見立てに間違いなしというところだろうか。
ハンドさんにとって、この大会はほか比べて特別思い入れがあるからか、彼にとってとても大きいものとなっているようだ。
小学校のころは地域のイベントなどで活動していたため、本格的にパフォーマンスを始めたのは中学生になってから。
駆け出しのころは少し大変だったというが、今は大変さよりも楽しさのほうが勝ってるようで、パフォーマンス後も終始ニコニコと笑顔が絶えなかった。
幼いころから着実に歩んできた努力の道は確かに彼の糧となっていることがわかるほど観客の掴みもうまく、場慣れした様子だった。
実はハンドさんは将来を大道芸一本に絞るという大きな決断を下している。
思い切った行動の裏には同年代の人よりも早く始めたから、先にぶっとんだことをやらないと「プロになれない」という決意の色が強く見えた。
「死ぬまで続ける」と意気込むハンドさんはこの先も見逃せない大道芸人の一人となってくるのではないか。
最後に大道芸ワールドカップのお客さんに何かメッセージをお願いしたところ、
「いつも見ている芸人さんでも静岡のほうが気合が入っていて、だからこそパフォーマンスを見れるのはすごいラッキー。絶対いいショーができるから来て楽しんでほしい」
と力強く語ってくれた。パフォーマンス後も笑顔が絶えず、終始気合十分のようで残り二日間のパフォーマンスも見逃せないものとなってくるだろう。(夕日)
2019/11/02 05:33 PM