Festival Report フェスティバル レポート 2025

巧みな引き込みトークとノリノリのディアボロ高速技をご覧あれ!/George Tsai

空中独楽、輪鼓、中国ゴマなどとも呼ばれる「ディアボロ」を巧みに操るジョージは、生粋のストリートパフォーマーだ。

彼はスーパーテクニックを誇示するタイプのアーティストとしてではなく、通りを行き交う人々を軽妙なトークで引き込み、自らの世界観へと招き入れることを信条としている。

観客とのコミュニケーションを何より大切にしており、その姿勢は、今回が初めての来日にもかかわらず、日常会話ができるほどの流暢な日本語にも表れている。

パフォーマンスの導入部では、お客さんとのやり取りにたっぷり時間をかけ、会場の空気を温めてから、ビートの効いたアップデンポな曲でノリノリの良い雰囲気を作り出す。

観客は音楽に合わせて手拍子を打ち、会場は一体感に包まれる。


この“手拍子ノリ”は、日本ではおなじみの光景だが、、彼の母国・台湾ではあまり見られないという。

その盛り上がりに刺激されたディアボロは、いつも以上にダイナミックに舞い、空中高く跳ね上がるその姿は、まるで歓喜が弾けているかのよう。

後半では、ブルー、ピンク、イエローの3色のディアボロが登場し、ステージは一気に華やかさを増す。

そしてエンディングでは、カラフルな細長い吹き流しが登場。

あいにくの強風にもかかわらず、それをものともせず、ディアボロを中心に勢いよく回転するその様子は、まさに“空を舞う竜”のようであった。

(ヒロ)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 16:19