Festival Report フェスティバルレポート 2025

限界に挑む超高速遠心力トリオマシーン!/Skating Nistorov

ローラースケートを履いたイタリアン・ペアが、いきなり特大円盤の上で回転パフォーマンスを始める。

相反する方向に働く遠心力で、ふたりは見事なバランスでくるくると回り続けている。

繋がれた手、あるいは引っ掛けた足が外れた瞬間、間違いなく吹き飛んでしまうだろう状況。

それでもふたりの体は、ローラースケートの軌道上で軽やかに美しい円を描いていく。


次には、ふたりの繋がりが「首輪」へと変化。

互いに手も足も触れず、まるで超高速メリーゴーラウンドのようなスピンを見せる。

首輪のコネクターが切れはしないかとヒヤヒヤするが、見事に成功!

さらに次の演技では、ラトビア出身の女性スケーターが加わり、より立体的でスリリングな、“ぶっ飛び”回転トリオ・パフォーマンスが展開される。

観ている側も緊張を強いられ、力は入りっぱなし。

トップギヤのまま駆け抜ける超高速パフォーマンス――。

あっと言う間の10分間だった。

(ヒロ)


フェスティバルレポート2025 / アーティスト オンステージ
2025/11/01 16:16

うどんロープのエアリアルとボールパフォーマンスの妙/Compagnie Zalatai

舞台の中央には約8メートルの高さのグラスファイバー製ポールが三脚組みされ、トップのリングから十数本の白のロープが垂れ下がっている。

巧みに手足を操り、シャルロットはいとも簡単にこのロープを登り、あれよあれよという間にトップでポーズを決める。


このエアリアルにジャグラー・アレクサンダーの手足を使ってのボール・パフォーマンスが加わり、やがてシャルロットもボールのキャッチャーとなり、2人で息の合った繊細さに満ちたショーを演出する。

今回の来日はふたりの子どもを連れての旅行で、1週間前に来て観光も楽しんでいるとのこと。

日本食も堪能し、エアリアルに使うロープをうどんみたいだと表現するほど。

ちなみにZalataiはロシア語でゴールドと衣服修繕の意味を持った言葉だそうです。

(ヒロ)


フェスティバルレポート2025 / アーティスト オンステージ
2025/11/01 15:59

情熱の赤、女王陛下のシークレット・サーカス/Her Majesty's Secret Circus

黒服に身を包んだ、男女2人組のスパイ。

彼らのミッションは、乾杯したグラスで赤い花をキャッチすることから始まる。

Her Majesty's Secret Circus (ハー マジェスティーズ シークレット サーカス) のふたりは、アメリカを拠点に世界中を飛び回り、数々のミッションを遂行してきた。

ここ日本は、なんと16か国目のミッションの地だ。


彼らの任務――それは「笑いを通じて世界を救う」こと。

そのために、ふたりは今日も身体を張って、さらなる危険なミッションへと挑んでいく。

最大7本のファイヤートーチを投げ合うシーンは迫力満点だ。

危険度が増すたびに、彼らのコスチュームには赤い色が増えていく。

そしてもっとも危険な最終ミッションに向かう。

折々に挟まれるコミカルな日本語のセリフには、思わず笑ってしまう。

今回が初の日本での任務ということで、日本語の習得に2ヶ月かけたという。

ミッション・コンプリートのためには、観客の協力が必要になることもある。

もし彼らにお願いされたら、ぜひ力を貸してほしい。

そして彼らの任務を成功させるために、どうか大きな笑いと拍手、そして歓声を!

(みすず)

フェスティバルレポート2025 / アーティスト オンステージ
2025/10/31 17:51

世界を魅了した伝説のジャグラーが静岡に降臨!/クリスアンドハリソン クレモ

父と息子のタッグ、親子ならではの見事に息の合ったパフォーマンス、うっとりと見惚れてしまう美しい二人のジャグリングでした。

ハットやシガーボックス、ボール、輪投げ、剣など様々なものでジャグリング。

二人は毎日揃って2時間以上練習に時間を費やすという。

父は55年、息子は7年のキャリアを誇る。


ボールを上げる高さ、帽子を交換するタイミング、シガーボックスをキャッチする音、まさに神業、緻密に計算されたかのようにぴったりと合致し圧巻のパフォーマンスでした。

観客参加型の演目は自分の目の前で、妙技が繰り広げられます。

ぜひ皆様積極的に手を挙げて参加していただきたいと感じました。

ラスト、シガーボックスでの大技が決まった時は、観客席からは大きな歓声が沸き上がりました。

ステージ後のサイン会&写真撮影会では長蛇の列発生!

さすが世界的なパフォーマー、人気の高さがうかがえました。

パフォーマンス後のインタビューにうかがわせていただきました。

父のクリス・クレモは74歳、日本は3回目。

息子のハリソンは26歳、日本は初めてだそうです。

静岡の印象は、「美しい風土とおいしい食べ物、素晴らしい人々」とのこと。

最後の演目のBGMに使われたのは日本人アーティストのあの曲でした。

なぜこの曲を選んだのか聞いてみたところ「大好きなアニメの主題歌なんだ。イントロだけで飛ばしてしまう曲もあるけど、この曲は全部聞く!」とステージ上とは打って変わり、はにかんだ笑顔で答えてくれた息子のハリソン。

「美しい日本の曲を見つけたのだけど、歌詞を訳したら悲しい内容だったのでBGMにするのを見送った」と父のクリス。

日本の観客に寄り添って曲を選んでくれている姿にも感激しました。

好きな日本食はの父・クリスは寿司と刺身、息子・ハリソンはラーメンと、ステージを降りたら同年代の日本男子と変わらない好物に親近感を感じました。

ぜひ二人のパフォーマンスを見て、楽しんでいただきたいです。

(フミさん&neco)


フェスティバルレポート2025 / アーティスト オンステージ
2025/10/31 17:01

空気さえ息を飲む、奇跡の軌道のジャグリング/ハタダ

それまで帽子をくるくると遊ばせていた彼は、椅子に腰を下ろし、スプーンとカップ、ソーサーを手に取る。

ゆっくりとそれらを観客に見せると、その優雅な手つきに観客は釘付けになった。

瞬きをしたその瞬間、ソーサーが宙を舞ったかと思うと、カップの中を高速で回転する。

スプーンの「カラン」という音が響いた時には、すでにすべてが元の形に戻っていた。

その後も彼は、杖と帽子を額に乗せてバランスをとったり、3つの帽子を足から頭へと華麗に移動させたりと、軽妙な余興で観客を迎え入れる。

やがて彼は観客に歩み寄り、「まもなくはじまります」と書かれたボードをひっくり返した。

「SHOW TIME!」の文字が見えた瞬間、パフォーマー・ハタダのショーが始まる。

リズミカルな音楽に合わせ、葉巻の上にワイングラスや杖を乗せたり、杖を軽やかに回したり。

技を決まると吹き出す葉巻の煙が、彼の小粋さをいっそう引き立てる。

次々と本数を増やしてデビルスティックを操り、さらに高度な葉巻のジャグリングを披露。

最後には、「それも額に乗せるの!?」と息を飲む圧巻のパフォーマンスだった。

ハタダは社会人として働きながらパフォーマーとしての活動を続けている。

どんなに疲れていても、毎日外に出て道具を手に取り練習を欠かさない。

身の回りのあらゆる道具を意識して見つめ、心からジャグリングを楽しんでいる。

「静岡の人たちに、もっとパフォーミング・アーツの文化に触れて、その楽しさを味わってほしい。」

そう語るハタダの唯一無二のジャグリングをぜひ見てもらいたい。


(とす)

フェスティバルレポート2025 / アーティスト オンステージ
2025/10/31 16:31