Festival Report フェスティバル レポート 2025

言葉がなくとも、伝える物語/紙磨呂

赤い衣装に身を包み、美しい物語を見せてくれる――それがマジシャンの紙磨呂だ。

「駿河屋スゴワザポイント」は屋内の会場だったのでより身近にパフォーマンスを感じられた。

スタートと記されたプレートが掲げられるとともに、彼のパフォーマンスは始まる。

彼のマジックは様々な道具を駆使して作られる。

ゴムやコイン、飲み物の缶、リング、トランプ…。

マジックらしいものからそれらしくない意外なものまで。

そして、それらを利用したどれもが個性的なパフォーマンスだった。

終盤で行われたのは「小さな命の物語」というパフォーマンスだ。

これは、紙を扱ったパフォーマンスで、美しくも儚い、まるで物語を見ているよう。

すべての観客がその物語に引き込まれてしまっていた。

彼はパフォーマンスの中で、積極的に観客と触れ合っていた。

空っぽだと思われていた飲料缶から飲み物が出てきたと思えば、それを観客にプレゼントしたり、観客の髪からコインを取り出すようなマジックをしたりなど、物語に入り込めるよういくつもの工夫が施されていた。

「中性的な印象を与えたい」と彼はその姿について語った。

さらに「無言であっても観客に伝わるように意識している」とも語る。

これらの工夫のおかげで、観客は紙磨呂の物語を堪能できるのだ。

紙磨呂は学芸員と美術検定2級の資格を持っている。

「空間的なデザインなどの面で役に立っている」と彼は語った。

美しいパフォーマンスの中には彼の美的センスも込められている。

今回は屋内でのパフォーマンスだったが、屋外でもぜひ見てみたいと思えるパフォーマンスを、紙磨呂は届けてくれた。

興味がある方はぜひ、大道芸ワールドカップin静岡で紙磨呂の物語を体感してみてほしい。

(Yuzuru)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 17:34

世界に誇る美しい和の手品/izuma

和装でしっとりと幕を開けたパフォーマンスに、会場が思わず静まり返りました。

歓声ではなく、ただ息を吞み、美しい手品の数々に思わず見入ってしまう――そんな空気に酔いしれます。

次々と繰り出される技は本当に美しく、指先の動き、所作のひとつひとつに目が離せません。

音楽、小物、そして手品。

すべてが「和」の世界観で調和し、伝統的でありながら日本の美しさを表現する幻想的なショーを創り出しています。

静と和――そしてしっとりと艶やかさがあり、美と驚きが交差する独創性の高い手品パフォーマンス。

もともと“秋”をテーマにした手品だそうですが、ちょうど「大道芸ワールドカップin静岡」の開催時期とも重なり、景色と相まって日本の美を楽しめます。

また、声の表情、衣装、舞の美しさに注目していただきたい。

海外でもほぼ同じ内容でパフォーマンスをしているが、どこの国でも観客の心を掴んで離さないそう。

世界でも「ビューティフル!」の声が飛び交う事間違いなしの、感動のパフォーマンスでした。

(寿)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 17:05

巧みな引き込みトークとノリノリのディアボロ高速技をご覧あれ!/George Tsai

空中独楽、輪鼓、中国ゴマなどとも呼ばれる「ディアボロ」を巧みに操るジョージは、生粋のストリートパフォーマーだ。

彼はスーパーテクニックを誇示するタイプのアーティストとしてではなく、通りを行き交う人々を軽妙なトークで引き込み、自らの世界観へと招き入れることを信条としている。

観客とのコミュニケーションを何より大切にしており、その姿勢は、今回が初めての来日にもかかわらず、日常会話ができるほどの流暢な日本語にも表れている。

パフォーマンスの導入部では、お客さんとのやり取りにたっぷり時間をかけ、会場の空気を温めてから、ビートの効いたアップデンポな曲でノリノリの良い雰囲気を作り出す。

観客は音楽に合わせて手拍子を打ち、会場は一体感に包まれる。


この“手拍子ノリ”は、日本ではおなじみの光景だが、、彼の母国・台湾ではあまり見られないという。

その盛り上がりに刺激されたディアボロは、いつも以上にダイナミックに舞い、空中高く跳ね上がるその姿は、まるで歓喜が弾けているかのよう。

後半では、ブルー、ピンク、イエローの3色のディアボロが登場し、ステージは一気に華やかさを増す。

そしてエンディングでは、カラフルな細長い吹き流しが登場。

あいにくの強風にもかかわらず、それをものともせず、ディアボロを中心に勢いよく回転するその様子は、まさに“空を舞う竜”のようであった。

(ヒロ)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 16:19

「椅子倒立芸」は張海輸雑技団の真骨頂!/張海輸雑技団

ほかの雑技団系のグループも取り入れている「椅子倒立芸」は、「変面」と並ぶ中国の伝統芸のひとつです。

この「椅子倒立芸」では、一番下には4本のビンを置き、その上に次々と椅子を積み重ねていきます。

そして最上段で繰り広げられるのは、華麗でスリリングなアクロバット。

まさに、タネも仕掛けもない究極のバランス芸です。

一歩間違えば大きな危険を伴うため、幼いころから安全を第一に、少しずつ練習を重ねてきた成果がこの伝統芸として花開いているそう。

ぜひ一度、生でその迫力を体感してみてください。

(SF)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 15:47

王道のオールスター/Performer SYO!

Performer SYO! のパフォーマンスは、ジャグリング、ディアボロ、そして火を使ったパフォーマンスなど実に多彩な内容。

何よりもテンポの良いトークと「これぞ大道芸!」と思わせる見どころを次々と披露してくれます。


特にチェーンソーを使用したジャグリングは、危険なだけでなく、チェーンソーが非常に重いため、日本でもこれを行えるのは彼だけだそう。

しかも、チェーンソーが前日に壊れてしまい、急遽買い足したものだとか。

それでも難なく使いこなす姿には、観客から大きな拍手が送られました。


6歳のころ、横浜で見た大道芸に感動してパフォーマンスの練習を始めたというSYOさん。

「感覚は若いうちに身につくので早くから練習していてよかった」と話していました。

そんな彼は、すでに来年に向けて新しいパフォーマンスを構想中とのこと。

今からとても楽しみですね!

(h.s.)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 15:25

見たものを凌駕する多芸多才のイリュージョナー!/ペトル スマハ(Petr Smaha)

サーカス一家に生まれたぺトルは、ジャグリングだけでなく、多芸多才なパフォーマンスで観客を虜(とりこ)にする。

会場の中をバック宙で駆け回り、大きな四角い鉄筋を巧みに回転させ、会場を沸かせる。

彼の魅力はジャグリングだけでなく、サーカスで鍛えられた幾千ほどの技術にあるのだ。

そして、彼の十八番であるジャグリングは、なんと足を使う。

5つのスティックを手と足が交差するように回転させ、その速度が速くなるたびに、観客の顔に緊張と衝撃が走る。

ジャグを回すときの彼の姿は、千手観音を思わせるようだ。

ひとたびパフォーマンスが終われば、会場は拍手喝さい。

室外の開けた場所で音が響きにくいにも関わらず、辺りは歓声と拍手で騒がしかった。

大道芸のことなど知らないという人でも、感動と興奮で夜も眠れなくなるほどのパフォーマンスを会場で見よ!

(タイちゃん)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/02 13:32

モーツアルトの楽曲に乗って爆笑パフォーマンス/クレイジーモーツアルト

プレミアムステージのトップバッターを飾ったのは、「クレイジーモーツアルト」。

軽やかに登場し、ごあいさつ。

のっけからノリノリで、客席に降りて観客と握手やハグ、さらには中継カメラに大接近して大サービス!

モーツアルトの音楽に乗せて次々と繰り広げられるリズミカルなコメディーパフォーマンス。

会場を巻き込んだその展開に、笑いの渦が広がっていく。

コミカルな動きの連続に、会場は爆笑しっぱなし!

何が起こるかわからない、そのライブ感がこそが彼らの真骨頂。

ネタバレになってしまうので詳細は控えるが、後半の「ラララ合戦」は思いっきり参加したほうが断然楽しい。



そしてラストのコンチェルトは必見。

「そう来たか!」と唸るアイデアで音楽が奏でられる。

どんな発想でそのようなアイデアが生まれるのかを尋ねると、「普通とは違うことを演ることを考えている」との答え。

常に新しいステージに挑み続けるその姿勢に、飽くなき探究心と情熱を感じた。

(neco)

2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/01 17:52

大道芸から世界中を笑顔に/りずむらいす

今年で10年目になるりずむらいす。

音大出身の2人組の彼らは、大学時代から打楽器をやっていたそう。

「打楽器だけで前に立ちたい」「観客を笑顔にしたい」その気持ちで卒業から5年後、大道芸の道を進みだす。

観客が気軽に楽しんで帰ってくれるよう、りずむらいすは意外性ある鍋やバケツを使って音を奏でていく。音楽に合わせた2人の息の合った演奏は圧巻です。

彼らは観客に心から笑って帰ってもらいたいという。笑顔は健康の元。

彼らのモットー「笑顔のハシ渡し」をもとに笑顔の連鎖、相乗効果で観客とりずむらいすにたちまち笑顔が広がる。

観客と一体になってお箸のポーズで「イェイ!」。

りずむらいすからいろんな音たちに乗って笑顔を世界中に!!

今まで聞いたことのない演奏をみんなの拍手でリズムに乗って笑顔になろう。

(R)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/01 17:14

アクロバティックなダブルダッチ/'97(キューナナ)

大道芸でもめずらしいダブルダッチのトリオ'97(キューナナ)が大道芸ワールドカップin静岡に初参戦。

静岡のために衣装も新調して気合いたっぷりです。

AKITO KYO ナガキの三人は高校の同級生で1997年生まれ。

チーム名'97はそんな三人の共通点から決めたとのことです。

ダブルダッチを始めたきっかけは高校に同好会があったことから。

三人の母校ではいまは部活動としてダブルダッチ部もあるそうですよ。

彼らのパフォーマンスはダブルダッチだけでなく、アクロバットやブレイクダンスを混ぜた様々な技で観客を魅了します。

世界大会で優勝、準優勝の実力に裏打ちされた三人は自分たちで考えた技で、お客さんに驚いて人の心を動かしたいとの思いでパフォーマンスをしています。

お客さんに楽しんでもらおうとトークでも盛り上げるのでぜひ、声を出して一緒に楽しんでください!

(Y.K.Kobayashi)

2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/01 17:13

大迫力!火を使ったパフォーマンス/火付盗賊

火を使ったジャグリングやダンスでお客さんを魅了。

火力は最高!少し離れたところまで熱が伝わってきました。

普段は火を使った練習ができないため、火なしで練習するそう。

また、みんな住んでいるところが遠く、なかなか集まることができないそうですが、大迫力の素敵なパフォーマンスを見せてくれました。

炎の剣を使ったパフォーマンスがすごくかっこよかったです!

「お客さんの声援がやりがい!」、「生で見たら熱さやすごさが伝わる!」と話してくれました。

昼、夕方、夜と3回のパフォーマンスを行っていて、「夜は昼よりも火が多くなる」とのことなので夜に見るのも大迫力間違いなし!

(みこと)


2025フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2025/11/01 17:08