Festival Report フェスティバル レポート 2017

半空中の王者/リ・ウェイ



昨年チャンピョンに輝いたリ・ウェイが、スペシャルゲストとして再び静岡に。陽射しが照りつける中、大勢の観客が彼の素晴らしいパフォーマンスを求めて集まった。
大きく左右に揺れる一本の細いロープの上で、鍛え抜かれた肉体を持つリ・ウェイによって繰り広げられる技は、15年もの歳月をかけて作りあげられたもので、誰にでもできるものではない。

まずは地上。四点杖のような器具の上で、逆立ちをする。片手を離したり、体を横に傾けたり。場が温まったところで、いよいよ空中へとパフォーマンスの場を移す。ロープに手を掛け、体を持ち上げる。安定した足取りで、ロープの端から端へと歩き、地上と同じように逆立ちを。途中からは、杖のようなものをロープの上におき、その上で逆立ちをしたり、ペダルを手で漕ぎながら、一輪車でロープを渡ったりと、リ・ウェイは安定感のあるパフォーマンスで、最後まで観客を魅了し続けた。

リ・ウェイは世界中のフェスに出演しているが、すべてのパフォーマンスにおいて、試合のように思いながらパフォーマンスをしている。
自らのパフォーマンスに対して真摯に取り組む彼だが、そのストイックさと裏腹に、その衣装と髪型には、遊び心が垣間見られる。
人目を引く特徴的な衣装と髪型は、リ・ウェイの、好きなものを好きなように、という精神によるものだ。大道芸では、全日程異なる衣装を着るという。
パフォーマンスだけでなく、服装にも注意して観るとより楽しめるのではないか。(くるみ)




2017フェスティバルレポート / アーティスト ワールドカップ部門
2017/11/03 06:11 PM
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