Festival Report フェスティバル レポート 2023
炎が描く悲恋の物語 / めりこ
めりこが演じる八百屋お七という作品は、江戸時代に恋人に会いたい一心で放火事件を起こし火刑となった女性の話であり、その悲恋の物語とポールダンスに組み合わせて演じるめりこの妖艶さに魅了され、ここ静岡でファンになった方も多いはず。というのも大がかりに炎を使うこの作品は、中々演じられる環境がなく、今まではこの静岡で披露することが多かったという。
火がテーマになっているように、めりこが操る炎は一度燃え上がると徐々に勢いを増していき、やがてその身まで焦がすかのように強く燃える。彼女の周りで炎は様々な表情を見せ、それはまるで悲恋の様子を表しているようにも見える。
炎の熱と共に、彼女の感情と身体表現も熱を帯びて加熱していき、めりこの細身から溢れる力強い一挙一動から目が離せなくなってゆく。
めりこの演じる八百屋お七は「静岡のお客さんと共に育ってきた作品」と本人がいうように、今年の静岡では彼女の内で燃え上がる炎はずっと強くさらに熱くなっている。
(記事・写真/つばさ)
2023フェスティバルレポート / アーティスト オンステージ
2023/11/02 09:24 PM
2023/11/02 09:24 PM