Festival Report フェスティバル レポート 2023
今日もご安全に! / 迷子・救護・ノーマライゼーションブース
4日間、盛り上がり続けた大道芸ワールドカップも今日が最終日。
というわけで(アーティストの活躍も気になって仕方ないところですが)、会場に来ている皆さんの安全をサポートしてくれた人々に取材をしてみました。今回は駿府城公園が対象の取材です。
まず最初に訪れたのが迷子ブース。取材に応じてくれたのは望月さん。Q&A方式で掲載します。
筆者(以下、「晴」):今回、迷子は多かったのでは?
望月:そうでもなかったです。南北の迷子ブースを合わせて1日10人以下に抑えることができました。
晴:これは例年より少なかった、と見ていいですか?
望月:そうですね。昨年までのコロナ禍の状況下での数はもちろん少ないですが、それ以前と比べても今年の迷子の数は少なくなっています。また今年は「みっけシール」の活用で、迷子の子どもが以前より早く親元に帰ることができたケースがあって、それが嬉しかったですね。
「みっけシール」、大活躍の兆しが見え始めています。
続いて隣に設置されている、救護ブースの兼子さんにも話を聞いてみました。
晴:今回はいかがでしたか?
兼子:観客の方でもアーティストさんでもスタッフでも熱中症やそれに近い症状で運ばれる方が多くいらっしゃいました。大道芸ワールドカップも今年はあとわずかですが、ご来場の皆さんにはくれぐれも水分補給をお願いしたいです。
最後にさらにその隣にあるノーマライゼーション・ブースのリーダー、武田さんにもお話をお聞きしました。
晴:こちらは障がい者のサポートを行っている所と聞いていますが、今年特にご苦労なさったことはありましたか?
武田:車いすの貸し出し業務ですね。こちらのブースには20台の車いすをご用意しています。前もってご予約いただいている方はいいのですが、突然、体調を崩されて車いすが必要になることも今年は度々ありました。中には青葉公園の方から車いすが必要になったという連絡が入り、そこまで車いすを持って行く、ということもありました。
最終日の今日も、20台中6台の車いすが出動。来場者の足として力強い助けになっている、ということでした。
今年に限らず大道芸ワールドカップの開催にはこうしたボランティアや警察の方々といったたくさんのサポートがあって成り立っています。この方たちがいて、私たちはアーティストのパフォーマンスを心置きなく楽しむことができています。
けれど今回、こんな取材をしたのはボランティアや運営の人に感謝してほしいと言いたいわけではありません。
もしも会場にいらっしゃる皆さんがボランティアや運営するスタッフのお願いを聞いてくださる耳を持っていなかったらこれもまた楽しい大会にはならなかったはずです。そこには来ていただいた皆さんの協力がすでにあるのです。
今回もそんな目線で駿府城公園を見回すと公園内に無理やり入り込んで駐輪されている自転車などはほとんどありませんでした。
真夏日が記録的に続く異常な秋であっても公園には落ち葉がかなり落ちています。それでも来場した皆さんは喫煙所でのみタバコを吸ってくれています。リサイクル・ステーションも同じです。
意識的に協力したわけではないかもしれなくても、これって本当にすごいことです。
結局のところ、大道芸ワールドカップという笑顔がはじける会場は、運営とアーティストと観客の皆さんどれ一つ欠けても成立しなかった、まさしく「夢」の空間なのです。
この場を借りて、ボランティアの一人として言わせていただきます。
運営の皆さん、ご来場の皆さん、今年も楽しい「夢」の空間を作り上げていただき、本当にありがとうございました!
今日も、そしてもちろん今日以降もご安全に!!
(晴)
2023/11/05 03:46 PM