Festival Report フェスティバル レポート 2022

コロナも悩みも吹っ飛ばせ!!/しょぎょーむじょーブラザーズ

 はじめて大道芸のパフォーマンスを見る人の中には、最初のしんとした雰囲気に呑まれて、ひょっとしたら「どこで拍手をしたらいいんだろう?」なんて思ってしまう人がいるかもしれない。でも、この2人の舞台ならだいじょーぶ!

 ここ数年のコロナ禍なんか何のその。元気印のブレイクダンスとアクロバットについつい引き込まれ、拍手を送ってしまうから。

 Toshi-RockとHIRONAGAのダンスには、体中から「踊れることの嬉しさ」がほとばしっている。それが見ている方にも伝わってきて、だんだん自分の体の中からもあったかい血がワクワクと沸いてきて、最後には楽しくなってしまうんだ。



 相棒のToshi-Rockに「あの勢いはすごいと思う」と言わしめるほどの、パワーと熱量にあふれるHIRONAGAのブレイクダンスとアクロバットは、最初は遠巻きに眺めていた観客の目をどんどん自分たちのもとに吸い寄せていく。

 一方、「演技全般のパフォーマンスを安心して任せられる」とHIRONAGAが信頼を置くToshi-Rock。変顔を駆使するだけでなく、全身を使ったリアクションも楽しいトークとアクロバットは、そのみんなの注目をあっという間に笑い声に変えてしまう。観ている人との距離がグッと近い大道芸なら、変顔をしても遠過ぎて見えない、なんてことはないからね。

 パフォーマンスの間中、ドキドキのアクロバットと爽快なスピード感のあるブレイクダンスと、観客の反応を拾いまくって笑わせてくれるトークが無限に続いていくから、2人のパフォーマンスを観た後は、ちっちゃな悲しみやモヤモヤなんてどこかに吹っ飛んでしまう。

 ちなみにToshi-Rockの相棒への悩みは「2人の笑いのセンスがズレていること」なんだそう(え?大丈夫かな?)。続けて”しょぎょーむじょー”の名前の由来を聞いたら「毎回、同じことをやっているのに実は少しづつ違うパフォーマンスが生まれる。つまり諸行無常だから」って答てくれたけど、その横からHIRONAGAがすかさず「後付けだけどね!」って突っ込んでいたよ。でも、そんな小さなことなんてものともしないのがこの2人。

 3年ぶりの大道芸W杯、元気をもらいたい、と思い立ったらしょぎょーむじょーブラザーズの所においで!




(晴)

2022フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2022/11/05 06:41 PM
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