Festival Report フェスティバル レポート 2014

「ボクは心を持ったロボットです」/ロボットのぞみ

のぞみはロボットである。
しかし、他のロボットと決定的な違いがある。
このロボットには「心がある」というのだ。



花を愛で、銃を取り、赤ん坊を抱く。
喜びも悲しみも優しさも厳しさも持つ。
そんなロボット、世界中のどこを探しても
いないのではないかと思うが、いるのだ。
これは奇跡以外の何ものでもない。



のぞみは人間・・・でもある。
心のあるロボットになろうと決心したのは、
いつのことだかわからない。
プロのカウンセラーでもある彼が
従来型の一対一の対面式ではなく、
大勢の人々の前で自分の芸によって
人々の心に寄り添い、ささくれた
心、荒ぶる心、苦しい心を鎮められたらと
思ったのもいつのことだかわからない。

でも。
世知辛いこの世でいきづらさを感じたとき、
自分の芸が少しでも多くの人の心を
穏やかにできたなら、あるいは清涼剤に
なれたならどんなにいいだろうか。

そう思ったときに彼はロボットになる
決心をした。

悩み苦しむ人々の心に寄り添えるだろうか。
自分はそういうロボットになれるだろうか?



・・・と、彼はいつも自問自答している。
少なくとも自分にはそう思えた。

自作の楽曲、そして歌詞には特に力を入れて
迷える私たちに向けてまずメッセージを
送っている。

「あなたはひとりではない」

そして自らが変身したロボットに
その思いを託し、見ている人たちに発信する。
私もその思いを確かに受け取った。
そこで見ている人たちも彼の世界に引き込まれ、
彼の思いを受け止めていると感じられた。



・・・正直言って、彼の世界観はここでは
到底書ききれないし、私が受けた「何か」も
到底言葉にできない、形容しがたいものだ。
安易な言葉で言えば彼はまさしく「ヒーラー」だ。

たぶん言葉ではなく、五感で感じないと、
わからない。実際に見て感じないと
彼を、ロボットのぞみを理解はできない。
あの彼の演技を見たあとの心地よさ。
それはあなた自身がぜひご自分の目で見て、
五感で、全身で「感じて」ほしい。

(富士山なすび)

2014フェスティバルレポート / 2014アーティスト オン部門
2014/10/31 05:18 PM
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