Festival Report フェスティバル レポート 2013

信じれば何でも出来る!!/Chilly&Fly(チリー&フライ)

真っ暗な空に真っ黒の道具、真っ黒の衣装で登場した彼らのパフォーマンスの舞台は観客の見上げる先にある。
彼らのパフォーマンスはスタンディング・クレイドルというもので、今現在彼らによると、世界ではChilly&Flyだけがやっているものである。
そんなすごい技で今年もまた私たちを魅了しにやってきた。



上で女性を支える男性が選曲した"Russian dance"という不思議な曲にのせて
女性が空中に放り投げられくるくるまわる。観客席にいるとこちらに飛んできそうでどきどきがとまらない。
そんな彼らを私が見たのは夜。冒頭でもお伝えしたが
まさに夜の暗さにきらきら光る彼女の衣装がよりいっそうこのパフォーマンスを美しく、すばらしく見せる気がした。


パフォーマンス後のインタビューを行って
彼らのパフォーマンスはラブストーリーをベースにしているわけではないと
初めて知った私。そしてまだ私には理解するには難しすぎると思っていた!私の解釈ではどんな困難や難しいことがあっても
お互いの力を信じて愛し合い乗り越えていく、というようなストーリーだったが…。
「観客のみなさんに僕たちの間に強い絆があるということ、そして信じればなんでもできるということを感じ取ってほしい。
だって僕らのショーではなかなか信じられないようなことが起こってるじゃない?」

とパフォーマンス後の汗をふきながら笑う彼らの顔には
まだまだやるきの表情をみることができた。


コンソメゼリー





2013フェスティバルレポート / 2013アーティスト ワールドカップ部門
2013/11/02 03:35 PM

家族みんなで楽しめるショー!/MUTE

パントマイムと協調する音楽を巧みに使い、我々誰もが共感できる人生を
テーマにしたストーリーを演出する。ある時は子供、ある時はパペット、
ある時はテレビのディレクターと出演者、そしてある時は恋人同士。

二人グループのMUTEは人生で忘れてしまった掛け替えのない
思い出をもう一度思い出されてくれる。

ショーの題材はいつも身近にあるものばかり。
しかし、身近にあっても見方を変えるだけで
日常がこんなにも面白く思えるのはなぜだろうか?

ユーモア、笑顔、そして遊び心。
それだけで我々の日常生活は楽しくなることをMUTEは教えてくれる。

ぜひ心温まるショーを一緒に見ましょう!

ぺぱろにピザ

2013フェスティバルレポート / 2013アーティスト ワールドカップ部門
2013/11/02 03:29 PM

空に舞う青と緑/Magmanus(マグマヌス)

「静岡のお客さんはとても親切でフレンドリーだから、初めての大道芸を楽しんでいるよ」
そう語るフランスとノルウェー出身の2人のパフォーマンスはなんとギャグをきかせた日本語で進んでいく。
一週間かけてビデオチャットやメールを使って、東京に住む友人と考えに考えて完成させたようだ。


蛍光色の水色と黄緑色の衣装は少し年季が入っている。マネージャーの母親の手作りだそうだ。
軽快なダンスと観客の手拍子とともにパフォーマンスは始まった。
日本語でのジョークを交えつつのジャグリングや、空中で回転技の合間も耐えない彼らの笑顔はとても素敵であった。
シーソーを使って飛ぶ高さは、彼らの身長の3倍にも及ぶ。
いとも軽々と飛んでいく姿に観客は視線が釘付けで、顔を上下しつつ見入っていた。
合間に息の合ったジャンプのかわいらしいキメポーズが印象的だった。

女性の観客を生歌でステージに誘い込む。彼女は特別なひと時をすごしたに違いない。
間近で見れるだけでなく、体験も出来たのだ。これこそライブパフォーマンスの大道芸の醍醐味だ!
お姫様抱っこや、跪かれて手の甲にキスをされるのは、女性にはたまらないシチュエーションだろう。
観客も巻き込み会場が一体化したように感じられた。

パフォーマンス冒頭からひっぱていたストリップショーは、予想外にも空中で回転技を披露しながら脱いでいくものだった。
鍛え上げられた彼らの優美な肉体が惜しげもなく披露され、観客も沸いた。
腰から足首にかけてのタトゥーはとても魅力的であった。
30分間のパフォーマンスは盛大な拍手とともにあっという間に幕を閉じた。

(masami)








photo by K.Okawa

2013フェスティバルレポート / 2013アーティスト ワールドカップ部門
2013/11/02 03:14 PM

速い!ジャグリング/マリオ&シャロンベロウセク

土曜日、朝は曇りしかも小雨もぱらついてきた。でも、大道芸好きは強い。マリオ&シャロンの開演待ち遠しく1時間以上前からたくさんの観客。マリオはお父さん。ジャグりングを始めて20年。娘のシャロウは大道芸歴5年。開演する頃には晴れて、最初はお父さん。クラブが3本4本と増え、廻す円も次第に大きい円へと、さらに本数が6本7本へと。移動しながら廻し、その速度もどんどん速くなり、その度に大拍手が沸き起こる。次にシャロウがバトンを持って登場。身体がとても柔らかく、しなやかに舞いながらのバトン演技。彼女のジャグリングもとても速い。ジャグリングをやる人はたくさんいるけれど、こんなに速く廻せるのは彼らが1番。ジャグリングのやり方は教えてもらえるけど、速く廻すのは持って生まれた才能だとか。もちろん練習も。1日に6時間やったそう。静岡は今回が初めてで、静岡の人は明るく、フレンドリーとのこと。静岡の皆さんには、この大道芸ワールドカップがこれからも続き、ずっと大道芸を楽しんでくださいとのメッセージでした。

2013フェスティバルレポート / 2013アーティスト ワールドカップ部門
2013/11/02 02:46 PM

棒の上に着地! / トムチュック

"ロシアンバーを超えたロシアンバー!"と紹介されているトムチュック!
そもそもロシアンバーとはロシア発祥のサーカス種目。2人の力強い「ポーター」が支える長さ5mほどの棒の上で、「フライヤー」がしなやかに舞います。

Photo by K.Ohkawa

このグループのフライヤーは、まるでバレエのプリンシパルのようなジェーニャ。涼しい顔してポーンと高飛びしたり、宙返りしたり。
その美しさにうっかりそれが棒の上であることを忘れてしまいそうですが、着地の瞬間はドキドキです。
ジェーニャを支える本日のポーターは、左がチームリーダーのイゴール、右がアレックスでした。
様々なサーカス種目を経験してきただけあって、ポーターの華麗な仕草も目が離せません。
しかもこの2人、玉乗りできるんです。玉乗りしながらポーターできるんです!
スリルを楽しみたい方は、間近で、ポーターの足の絶妙な球捌き(?)とフライヤーの舞を同時に見てください。
ハラハラしたくない方は、後ろのほうで、フライヤーの舞だけ見てください。
でも、前列のほうに陣取れば、運がよければ、3人のイケメンに支えられてロシアンバー体験もできるかも?!

Photo by UME-san

今回初来日のトムチュック、ウクライナはキエフから、人間は12時間かけて飛行機で、棒は1週間かけて船便で、はるばるいらっしゃいました。
大道芸ワールドカップに参加できてとても嬉しい!と素敵な笑顔をくださったトムチェックに、みなさんもぜひ会いに来てください!

<yyukke>

2013フェスティバルレポート / 2013アーティスト ワールドカップ部門
2013/11/01 09:38 PM

青空の下の恋のお話/Heloise&William(エロイーズ&ウィリアム)


彼らのステージの周りだけがすこししっとり涼しい風がふくように感じた、まだ少し暑い大道芸1日目の午後。
昨年も来静し、多くの観客をとりこにしてブロンズ賞まで獲得した彼らのショーが
今年もここ静岡でさらに多くの観客を魅了するためにやってきた。


冒頭では
お互いが反発する磁石のようにそっぽを向き合っていたかと思えば
ポールの上ではお互いを信頼して難関を乗り越えるなど、まるで恋人たちの物語をみているようである。
「僕らの心から込みあがってきた感情、その感情に基づいておきたことをそのままをこのショーにしているんだ」
と、パフォーマンスは彼らの感情の変化に影響しているため、毎日少しずつ変わっているようだ。




ポールの上で女性(エロイーズ)がポールから足を離し、両手だけを男性(ウィリアム)に預け宙ぶらりんになる技。
2人そろってポールの一番上から急降下する技。どれも’経験、練習’だけでは説明ができないようなものばかりだった。
パフォーマンスの間も常にお互いの目をみている姿や、まるで彼氏が彼女をいとしく扱う手の動きはの演技からは
彼らの間にある’信頼する心、お互いを愛する心’を目に見えるように感じることができた。

選曲にもこだわりがありThe XXの"Crystalized","Infinity"を選んだ理由を
「彼らの完璧すぎないところが、私たちのショーの間の関係の不安定さをあらわしているわ」
とかたる。

視覚、聴覚と心で観るエロイーズ&ウィリアムの恋の物語に
あなたも一日目からどきどきさせられてみてはいかがだろうか。




2013フェスティバルレポート / 2013アーティスト ワールドカップ部門
2013/11/01 03:11 PM
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