Festival Report フェスティバル レポート 2015

八百屋お七は最後に微笑んだ/めりこ

伊勢丹東ポイントにかけられた暖簾から静かに現れたのはめりこではなく、
確かに八百屋お七だった。

お七のストーリーは歌舞伎や文楽だけではなく
「ガラスの仮面」で読んだという人もいるほど広く知られている。

ただし、それらに描かれる八百屋お七の姿はそれぞれで異なる。

めりこが演じるお七は、燃え盛る炎の中で妖艶なポールダンスを踊り、
髪を振り乱しながら半鐘を打ち鳴らした。
観客の息を呑む空気と鳴り響くシャッター音が場を一層盛り立てた。

炎が消え、花が咲き、静寂が訪れたとき、
お七は愛する者をいとおしげに抱き、そして穏やかな表情で、
天を漂うかのような舞を見せた。
めりこの「自分なりの解釈で」演じたお七のストーリーは
強いメッセージ性を発しながらクライマックスを迎えた。



初めての静岡でマイクを持っためりこは、今まで閉じられた空間で
ポールダンスを演じることが多かったが、こうして青空の下で
演じることが出来て嬉しい、と微笑んだ。(学)

2015フェスティバルレポート / 2015アーティスト オフ部門
2015/10/31 04:09 PM
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