Festival Report フェスティバル レポート 2015
観客を笑いの渦に/ダメじゃん小出
ダメじゃん小出のステージが始まったとたんにダメじゃんの毒舌がさえわたった。
彼が行ったマジックを横から見ていた子供に対して「うるせー」と言い放ったり、「うそつき」と言い放ったりもした。
しかし、彼はその言葉さえも笑いに変えてみせる。
また「うそつき」といったあとに「安倍晋三って学校でいわれねーか」と鋭い時事ネタも披露した。
彼のステージが盛り上がりを見せるのは、観客を巻き込んだパフォーマンスにあるだろう。
今回ダメじゃんは一人の男の子を指名した。風船を使ったパフォーマンスで、新聞をその男の子に持たせた。
そして風船で作った刀で切る動きをすると、男の子は新聞を破った。この男の子はダメじゃんのパフォーマンスに花を添えた。
最後に男の子がお礼として風船で作った犬と千円札のどちらかを選ぶときには、
「日本で三番目に愛されてるものとただの風船か」と男の子に選択を迫り、ここでも笑いを誘った。
そして千円札を選んだ男の子の母親には「しっかりしてんな」と皮肉交じりで語った。
パフォーマンスの最後には、千と千尋の神隠しのキャラクターに扮し投げ銭を求めた。
「わかりやすいように説明しましょう。」と前に登場した男の子に千円札を上げさせた。
そして男の子に千円札を帽子の中に入れさせた。
ここでも男の子は嫌がることなくダメじゃんに協力してみせた。
ダメじゃんはパフォーマンスが始まったときからこの男の子を指名しようと決めていたそうだ。
この男の子のおかげで今回のパフォーマンスは大いに盛り上がったといえるだろう。
ダメじゃんの観客の中からこの子を選ぶことのできたことには、とても驚かされた。
ダメじゃんは2日と3日にもそれぞれパフォーマンスを行う。ダメじゃんのパフォーマンスの面白さを実際に肌で感じてほしい。
次に指名される観客となるのはあなたかもしれない。
(よし)
2015/11/01 02:16 PM
魔女になりたい!/izuma
手品師として10年前から活躍し、2011年からアーティストとして活躍しているizumaさんは、和と手品を融合させた、
ミステリアスな雰囲気を感じさせます。
静岡は始めてで緊張する!と言いながらも、妖艶なパフォーマンスを見せてくれました。美しい着物がとても似合っていて、切なさやものに対する感性をしっとりと表現していました。
東京を拠点に、あらゆる場所で活躍を広げています。大島へ行ったのはとてもいい経験だったとのこと。
今後の目標は、魔女になりたい!空気を感じてそれを見ている人に伝えられる、魔女のような存在になりたいとおっしゃっていました。
パフォーマンスの後、ファンの方と丁寧に接していたのがとても印象的でした。
メッセージもいただきました!
(うるし、池端、朝比奈)
2015/11/01 02:01 PM
取材中にストリートで取った写真を登校します/POTE、パオパオ堂、フェイスペインター☆ミホウ 渡辺あきら ベル エタージュ Shiva
取材中にストリートで取った写真を掲載します(^^)
POTE
フェイスペインター☆ミホウ
パオパオ堂
市民クラウン
渡辺あきら
ベル エタージュ
Shiva
2015/11/01 01:16 PM
贅を尽くした曲技の宴/プレミアムショウ・プレミアムショーケース
道端の通行人の足を止めての大道芸とは異なり、
トップアーティストが舞台上へ集結しての、
ギュッと大道芸の魅力を詰め込んだプレミアムステージ。
16:40、開幕前から会場にわくわくとした期待感が満ちていき、
ついにはあふれそうになった頃、ジャズバンドの登場で
ナイトショウの幕開けになった。
4日間のワールドカッププレミアムステージは、
初日早々、ほぼ満席の人出。
静岡市の姉妹都市、米国ネブラスカ州の大学から
ジャズバンドが来日しての演奏。
つややかなジャズの音色に、会場全体が
心地よい一体感に包まれる。
昨年度ジャパンカップ優勝者コメディアンのファニーボーンズ(日/英)、
張海輪中国雑技王(中)、ダメじゃん小出(日)という
国籍も大道芸のジャンルも大胆に横断した一日限りの司会四人組。
今日一日の即席チームとは思えないほど、息の合った進行を見せていた。
■ラソテッラ
レトロな自転車にまたがり、クラシカルなBGMに乗せて
三人一体のバランス芸をみせた三人組。
狭い自転車の上でのサーカスアクションも優雅にこなし、
会場全体がおとぎ話の世界に迷い込んだような錯覚を受ける。
■ジョニーフィオリン
ジャグリングの技術を織り交ぜたドタバタ芸が魅力の彼。
隙あらば会場の子供たちを舞台に引き上げて主役に変えてしまい、
半ば強引に、会場のテンションを盛り上げていた。
■ジョーダンマックナイト
驚異の軟体アーティストの彼女。
背筋をピンと反らせた姿勢からどんどん背中をそらせてゆき、
ついには股関節から頭を挟むまでに。
目を疑う光景に、観客は驚きの声があがっていた
■サンズカンパニー
〆はスウェーデンからの二人組み、サンズカンパニーの二人。
普段から見慣れていたはずのシーソーが
互いの体を天井までと打ち上げる発射台と変貌した。
重力から解き放たれた空中パフォーマンスに、
会場からは鳴り止まない拍手がいつまでも響いていた。
■当日は偶然にも、ジョニーフィリオンの誕生日。
司会から差し出されたケーキの蝋燭をジョニーが吹き消すと、
和やかな雰囲気の中、ナイトショウの幕切れとなった。
(photo by K.umemoto)
2015/11/01 12:59 PM
旅が磨いたパントマイム/わっしょいゆ~た
旅が磨いたパントマイム/わっしょいゆ~た
小学生の頃に大道芸ワールドカップin静岡を見て
大道芸人を志したというわっしょいゆ~た。
かつての小学生が憧れの舞台に立つようになって今年で三年目。
扱う道具はサイコロから一輪車まで幅広く、
なかでも得意なのはクラブ(棒を使ったお手玉)。
大道芸人としての転機が、ヒッチハイクの海外貧乏旅行。
およそ一年半、路上で投げ銭を稼ぎながら、
南米、ヨーロッパと、世界を旅していたという。
旅先の街角やお祭りで投げ銭を稼ぐのみならず、
ときには信号待ちの車の前に躍り出て、
曲芸で小銭をもらっていたというから
その芸人魂は筋金入りだ。
旅先では出会った旅芸人と技を学びあったり、
今でも旅の経験が、大道芸の糧となっている。
パントマイムを交えた水晶玉ジャグリング。
水晶玉は曲線を描いて滑らかに動くだけでなく、
突然に観客の予想の裏をかいて手のひらに隠れ、
観客の目には水晶玉は空に溶けたように映る。
そんな彼の巧みなパントマイムも、旅で磨かれたもの。
「言葉が通じない国で、どう気持ちを伝えるか。
そこで考え、感じたことがパントマイムにいきている。
誰かと話をするとしても、身を乗り出した姿勢で話をするか、
あるいは一歩引いて身構えて話をするか。
それで受け取られ方がまったく違ったものになってしまう。
言葉だけが意味を持つわけではない」
コミカルなパフォーマンスも彼の持ち味のひとつ。
指先の動きから表情までも駆使され、
全身からあふれるような喜怒哀楽が伝わってくる。
もともと人を楽しませることが好きで、
最近では技の練習よりもショーの演出を考えるのが好きだという。
静岡で芽生えて、世界をめぐって
再び静岡に帰り着いたパフォーマンス。
ワールドカップの会場で、旅芸人の空気に触れてみよう。
2015/11/01 08:50 AM
ボリス ブロンスキー7変化
ボリスブロンスキーは仮面をかぶったクラウン。
かぶる仮面によっていろんな人物に変化する。
そのバリエーションは千差万別で、サラリーマン、バレリーナ、キャスター、音楽家なんにでも変化する。
すべてが計算された質の高い笑いを提供する。
ボリスは日本の地を踏むのははじめてだが、長年日本に来ることをあこがれていた。
「日本のお客さんはとても優しい。」と語るボリスは日本への造詣も深く、能や神道についても詳しい。
「すべてのものには魂があるという日本の神道の考えに共感している。」
と語る彼のかぶる仮面は彼のお手製。
「僕の仮面は自分を写す鏡である。」
というかれの仮面にはどんな魂がやどっているのだろうか。
それはご自身の目で確認してほしい。
Y.K.Kobayashi
2015/10/31 08:18 PM
会場にご来場のお客様・スタッフからコメントをいただきました。10月31日
2015/10/31 07:41 PM
秋の夜の夢/シアタートル
音楽に合わせて中央のステージに進む天使の男女は歌声に合わせて舞い上がる。
それは夢としか思えないような幻想的な光景。
音楽とダンスの競演につつまれその美しさに圧倒される。
これほど美しい舞台があるのだろうか。
空に舞い上がった天使は七宝充満の愛を降らし、静岡の夜空にそれをほどこしたもう。
羽衣伝説が残るこの静岡に天使に姿を変えて天女が再び舞い戻る。
45分の秋の夜の夢、シアタートルが見れるのは明日が最後。このチャンスを見逃すな!
Y.K.Kobayashi
2015/10/31 07:37 PM
「いつも新しいことに挑戦し続けたい」 アイム モラレス
ステージが始まったとたん、お経のような音声。
・・・なんだ?どこから聞こえるのだろう?
頭の中はクエスチョンマークの嵐。
思わず周囲を見回して音声の発生元を探す。
すると・・・
その声はステージ上にいる
演技中のアーティストから発せられている!
・・・ではないか。
なにか歌っているようだ。
不思議な声に思わず引き込まれる。
するとおもむろに足元の巨大な輪を手にする。
パンフレットによればそれは
「シルホイール」
という名前らしい。
アーティスト・アイムモラレス。
大道芸のジャンルの中でも珍しい
大きなホイールを使った演技だ。
それは確かに観客の目を釘付けにするほど
すばらしい演技であるにもかかわらず、
観ているものの目には、彼が演技ではなく
心よりシルホイールと戯れるのを楽しむ
かのようにしか見えない。
やがてシルホイールは、彼の体の一部
であるかのように自在に彼に操られ、
彼とシルホイールは完全に一体となって
超高速で回転する別の生き物と化している。
そのスピード感、バランス感覚に圧倒された
観客の心が高揚するにつれ、
彼とシルホイールの動きも速くなり、
私たち観客までシルホイールと戯れるような
錯覚に陥るのが不思議だ。
そう、同じ時間を共有した私たち観客は、
まさに彼とおなじ「遊び」を楽しんでいるのだ。
そんなパフォーマンスを見られるなんて。
何とラッキーなのだろう!
しかし彼は言う。
「静岡の観客はとてもノリがよい(超意訳)。
アーティストにとってそのノリのよさは
とても、とても重要なこと。
だから自分もとても楽しく、気持ちよく
演技できる。温かい静岡の観客に感謝する」
つまり。私たち観客はただ見ているだけではない。
アーティストの演技をさらに素晴らしいものに
するためにとても重要な役割を果たしている
・・・らしい。
信じられないことだが、それがもし本当なら、
観客冥利に尽きる嬉しいことだ。
しかし、私たち観客がそういう重要な役割を
果たすことができるのはやはり、
アイムモラレスのパフォーマンスが、
ただひとえに魅力的すぎるからである。
断言する。
素晴らしきこのアーティストは、その演技で
ただの観客を瞬時にして一流の共演者に
してしまうだけの「なにか」を持っている。
そんな彼の口癖はこうだ。
「いつも新しいことに挑戦しつづけている。
これからも挑戦し続けたい」
なんということだ!
彼はこれからどれだけ進化するのだろうか?
想像がつかないが、大いに期待したいところだ。
(富士山なすび)
2015/10/31 06:01 PM
天使か悪魔か?/ジョーダン マックナイト
美少女が小さな箱の中に入っていく…。
ええ!?
信じられない光景に思わず声をあげてしまう。
にこやかな笑顔で、まるで何事もないように普通に出てくると、手足だけでなく、
腰も背中もしなやかに折れていく。
音楽に合わせて自由自在に体を動かす姿は、同じ人間とは思えないほど。
次から次へと繰り出していく動きは、曲に合わせて優雅に舞っているよう。
一つ一つの動きにどの観客の目も釘付けになる。
まだ17歳の少女なのに妖艶すぎるジョーダン マックナイト。
それもそのはず、13歳の時にシルク・ド・ソレイユのYou Tubeを見て、
自分の柔軟力が新体操よりも向いていると転向。
15歳から世界を回り、高校も16歳で卒業、毎日6~8時間の練習。
自己管理も自分で行っている徹底ぶりのべジタリアン。
この体の柔らかさは、生まれつきだとか。(家族の中で彼女だけ特別に体が柔らかいらしい)
でも、それプラス努力を重ねる姿は、見習いたいほど。
こんなしっかりした彼女も観客の女の子と弓反りしたり、柔軟力を比べたり一緒にパフ
ォーマンスをしている時は、ごく普通のティーンエイジャー。
とびっきり可愛い笑顔は、心癒される天使のよう。
こんな二面性を持つ彼女の演技に心奪われにいって下さい。
momo
photo by Inokuma
2015/10/31 05:24 PM