Festival Report フェスティバル レポート 2016

中国の伝統技が静岡で炸裂!

張海輪 中国雑技王は、その名のとおり中国で代々続く雑技俳優一家の4代目として生まれた。


6歳のときから芸術大学で中国雑技を学び、現在はその驚異的なバランス技で世界を魅了している。

オープニングでは赤い伝統衣装に身を包み、マスクを着けて伝統音楽に合わせて華麗な舞を披露。
舞に合わせて次々に色を変えるマスクに、観客はどんどん彼から目を離せなくなっていく。

マスクを脱ぐと今度はしなるムチを使ったパフォーマンス。
目隠しをして、観客が持つ新聞紙や花を叩き落すシーンでは思わず一同が息を飲んだ。



そして後半は、張海輪 中国雑技王のメインパフォーマンスである、椅子を使ったバランス芸。

テーブルの上に乗せた4本のガラス瓶の上に、椅子を次々と重ね、だんだん高くなる椅子の上で逆立ちをしたり開脚をしたり・・・。

重ねられる椅子が増えるたびに、観客からは「え、まだ乗せるの?!」と驚きの声が上がった。



最終的に重ねられた椅子の数はなんと6脚!

この技を習得するまでに、7年かかったという張海輪 中国雑技王。

習得して以降は、一度も失敗したことがないというのも驚きだ。

現在は日本でも多く活動の機会があるとの事で、日本語も堪能な彼は、お客さんとのコミュニケーションもばっちり!
日本語でジョークを言ったりして、緊張感のあるステージにもほっとする瞬間を与えてくれていた。

小さな2人のお子さんも中国雑技に興味を持ち、父である張海輪 中国雑技王に教えてもらっているとか。
「いつかはお子さんと一緒に舞台に立ちたいですか?」と聞くと、「一緒にかは分からないけど、中国雑技に興味を持ってくれて嬉しいよ。」ととっても嬉しそうに語ってくれた。

中国伝統の技をぜひその目でご堪能あれ!

2016フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2016/11/05 03:57 PM

エラスティック

フランス語で「ゴム」を意味する、エラスティック、
ゴムのように変幻自在に表情を変えられることから付けた名前だそうです。

観客席からの登場に、お客さんもびっくり!

ひとつひとつのジェスチャーがコミカルで、言葉が通じなくても笑いのツボって世界共通なんだなと実感しました。

笑いばかりかと思いきや、びっくりするような手品や細かい演出で、最初から最後まで飽きることなく、次は何をするのかな?と観客みんな目をキラキラさせていました。

大道芸を始めたのは今から30年前、15歳の時だそうです。

ずっと人を笑わせる仕事につきたくて、夢見ていたんだそうです。
ずっと自己流で笑いを追及し続け、今もネタはすべて自分で考え、ビデオを見ながら練習するんだとか。

笑いを届けるエンターテイナーとして世界各国を回っているエラスティック、日本に来たのは3年前の大道芸ワールドカップが初めてだそうです。

日本の印象と、観客の皆さんへのメッセージを聞いてみました。

「日本のお客さんは真剣に舞台を見てくれるし、とてもフレンドリーで温かいです。

静岡の皆さん、いつも温かく芸を受け入れてくれてとても感謝しています。(もみじ)

2016フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2016/11/05 03:50 PM

観客を魅了する驚異のバランス空中美技!!!/チン チャー ミー

白い衣装を身にまとい、一人の美女がステージに現れる。
彼女の名は、チン チャー ミー。
これまでヨーロッパやロシアで活動していたエアリアルの美女が、初来日とともに静岡に満を持して登場してきた。

演技が始まると、さっそく支え棒を加えて物を支えながら、日本でも話題となったアナと雪の女王の主題歌「Let It Go」に合わせて
繊細に踊り始める。落とさないかと少し心配になるものの、アコーディオンを弾きながら踊るその優美な姿に思わず見とれてしまうだろう。



その後も天井から吊るした長い布やフープを使って空中演技を続けていく。
空中演技中には体を反る演技を何度も行ったり難易度の高い技を繰り広げていくものの、くわえている物は絶対に落とさない。
長くて10分間くわえながら演技ができるという筋力とそのバランス感覚は、
幼いころからサーカス学校などで積み重ねてきた練習の賜物だろう。


Photo by N.Saito

通常室内で行う空中演技では、大道芸W杯よりもさらに高い15m~17mの高さから行っているという。
これは、裏を返せば、他の会場では見られない繊細な演技が静岡ではより近くで見れるという大道芸W杯の魅力の一つであろう。

空中を優雅に踊る彼女の驚異のバランス演技は、日本にいてはなかなか見られるものではないはずだ。
この機会にぜひ、世界レベルの美技をお見逃しなくご覧ください!!

Written by HIRO

2016フェスティバルレポート / アーティスト ワールドカップ部門
2016/11/05 03:50 PM

赤と黒 /  デュオ ラオス 

タンゴの調べにあわせ、二人の男と女が踊りだす。
緩やかな音楽の中で情熱的な赤と黒が絡み合い
幻想的な世界が浮かびあがる。

それは『デュオ ラオス』の芸術的なパフォーマンス。




要所にアクロバットを散りばめているのだが、
エレガントに、スムーズにポーズを決めていく。

いとも簡単に決めていくので、
見ている自分の目が信じられない。







左手の平で片足バランスの女性をまるで空気のような軽さで
ふわりと持ち上げるパフォーマンス。
地面から軽々と大の字で持ち上げる、地面すれすれで止める荒業も
無重力空間で行っているような錯覚に陥ってしまうほどだ。



photo bu H.Shinohara





あまりにも素晴らしいので聞いてみると
彼女は、バランスを崩れないように姿勢キープすること
彼は、持ち上げるときにエレガントに見えるようするために
体力作りに気をつけているそうだ。

ペルーのサーカスで出会いペアを組んだ二人は公私共のペア。
だからこそ、息もぴったりでセクシーなのかも。

初めての静岡は、フレンドリーで雰囲気も人もとても良く、
言葉や態度でだしてくれて嬉しいとのこと。

「まだ見ていない人は、ぜひ見にきてください!」
とメッセージをくれました。




(みゅげ)

2016フェスティバルレポート / アーティスト ワールドカップ部門
2016/11/05 03:38 PM

ディアボロの魔術師/矢部 亮

世界のトップレベルの実力を誇るディアボロアーティスト。
その名は「矢部 亮」





ディアボロとの出会いは11才。
高く上がるディアボロの魅力に子供ながらに惹かれ、世界チャンピオンまで登りつめた。





現在の彼は、海外に住みながらショップオーナーとアーティストの二つの顔を持っている。

そんな彼が、今年も大道芸ワールドカップに帰ってきてくれた。

強風の中でも4つのディアボロを操り、観衆を魅了する彼の実力は大道芸に登場した時と変わりはない。

そんな彼に、大道芸ワールドカップの一番の思い出の大会を聞いてみた。

17才でデビューした年の出来事。
ディアボロの入ったトランクの鍵をホテルに忘れてきてしまい、宿泊しているホテルまで往復全力疾走し、
そのまま、パフォーマンスをしたこと。
10代ゆえに成し得たことと、彼は遠い目をして語ってくれ、私たちの「来年もきてくれますか?」との問いに対して
「もちろん!」と力強く答えてくれた。

Facebookなど敢えてしてこなかった彼が、なんと3日前からLINEを始めたそうだ。
興味のある方は、登録してみてはいかがだろうか?

(みこ・maikoh)

2016フェスティバルレポート
2016/11/05 03:14 PM

いつまでも愛される二人組/シルヴプレ

聞き覚えのある懐かしい音楽がかかり始めたそのときから舞台はもう彼らのもの、シルヴプレが動き出します。
長い間演じ続けられてきたパフォーマンスや毎年生み出される新作、そして毎度おなじみのポーズ。



そんな彼らのパントマイムはどれも思わずくすっと笑ってしまうようなあたたかいもばかり。
気がつけば会場の誰もが彼らの魅力にひきつけられてしまいます。



「毎年会いにきてくれるご年配の方やお母さんの腕の中で彼らと同じポーズをとっている赤ちゃんがいてくれたことが印象に残っている」と答えてくれたのがすんなり納得できるほどにその客層も老若男女と幅広くでも揃ってその演技に夢中になっているところからも彼らが愛されていることがよくわかります。時がたっても変わらず時がたつごとに深みが増して素敵に変化していくその魅力に注目です!「来年もよろしく」という彼らのメッセージは今までの観客だけでなくあなたに向けられています。さあ、今から彼らの虜になりに行きましょう!

(べさき)

2016フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2016/11/05 02:08 PM

清水区サテライトより

大道芸ワールドカップin静岡といえば駿府城公園と青葉公園
それから呉服町通りや七間町通りやその辺…
というイメージでしょうが、忘れてはならないのが清水区サテライト会場と駿河区サテライト会場です!

清水区の会場になっているのがこちら、静岡随一の海辺のおしゃれゾーン
エスパルスドリームプラザ略してドリプラ。
静岡在住歴二十云年、初めて来ましたが、いいところです。
なんと、ポイントの後ろはヨットハーバーです。
(写真あとでアップします)
駿府城公園のようなお祭り感はありませんが、ゆったり落ち着いて見ることができます。
雨が降ったら屋内に移動します。

清水と言えば清水港、古くはお茶の輸出、その後は工業のイメージが強いですが、
最近は冷凍まぐろの水揚げ日本一をオシております。
セレブレティミレニアムや飛鳥といった豪華客船、「ちきゅう」や帆船の海王丸の寄港も港を彩ります。登檣礼や船内見学も、人気なようです。

海の上にも足を伸ばすと…
三保行き水上バスからの世界遺産三保松原と富士山

ドリームフェリーからの富士山


アーティストさんたちとお話していると、静岡に来ても時間が無いからフェスティバルの会場しか見てないよ、なんて方が多いですが、ぜひ静岡のいいとこ巡りもしてほしいですね。

それでは本日はこれから池田洋介、けん玉師伊藤佑介のパフォーマンスです!

(yyukke)

2016フェスティバルレポート / 会場の様子
2016/11/05 01:09 PM

二人の愛が魅せる情熱のパフォーマンス/ジャグリングタンゴ

二人の愛が魅せる情熱のパフォーマンス/ジャグリングタンゴ

美しく情熱的なタンゴとなめらかなジャグリングで観客を魅了したのはジャグリングタンゴの二人。
その名の通りジャグリングとタンゴのパフォーマンスを、なんと同時に行うのだ。

二人の演技を一目見ようと、会場の青葉通りには大勢の人が集まった。
音楽が流れると同時に息ぴったりのタンゴが始まる。
しなやかに動くエミリーとそれを優しく支えるメノ。あまりの美しさに、人々は息を飲む。
会場はすぐさま二人の世界に引き込まれた。

続いて音楽が変わると始まったのは、メノの流れるようなジャグリング。エミリーは見ているだけかと思うと、
メノにボールを投げ、ジャグリングをする彼に近づき、二人一緒にタンゴを踊り始める。
真逆のパフォーマンスに思えるジャグリングとタンゴを息ぴったりに
そして情熱的に披露する二人に、会場は大きな歓声と拍手に包まれた。


フランス出身のエミリーとオランダ出身のメノは結成して9年目の夫婦で、4歳の息子がいる。
二人はパリで出会い、2007年から活動を続けている。エミリーはバレリーナとしてイタリアやドイツでも活動をし、
メノはサーカスの出身で3歳からこのようなアーティストになることを夢見ていたそうだ。
演技をする上で最も難しいのは、もちろんジャグリングとタンゴのコンビネーションだという。
毎日の2時間以上の練習と、夫婦である二人の信頼が素晴らしい演技の秘訣だろう。


大道芸ワールドカップへの出場は今回が初めてで、日本に来たのも初めてだという。
今回の初出場で一気に注目度を上げた二人。パフォーマンス終了後も写真やサインを貰おうと
長蛇の列ができた。息ぴったりの二人の活躍から今後も目が離せない。

(梅原)

2016フェスティバルレポート
2016/11/05 09:19 AM

出来ていく絵に目を奪われる/アートパフォーマー☆ファイター☆

アートパフォーマー☆ファイター☆は、水性スプレーを使用して、
ライブペイントパフォーマンスを行う男性です。
これは、独学で学んでいったそうです。

フタを使ったり、丸い筒を使ったりして物凄い速さで絵ができていきます。
何か形ができてきたな、と思った次の瞬間には
予想もしていなかった絵の全体が浮かび上がっていくので目が離せません。
さっと紙で絵をひと撫でするだけでも、絵が全然違う表情を見せるのでわくわくします。
出来上がるのは、写真みたいだけれど、どこか幻想的な絵。
本当に短時間でできていくので、観客のみなさんも見入っていました。



あっという間に完成していく絵もすごいのですが、
今回はなんと、動く絵も見せてくれました。
「え?動く絵?」と全く想像がつかなかったのですが、
あるものを使うと・・・
確かに動いて見えました!
動いて見えた瞬間は、とても驚いて面白く感じました。
周りの方たちからもどよめきが上がっていて、珍しい経験ができたと思います。ぜひ、体験してもらいたいです。

また、3Dに見える絵も描いていました。
短い時間の中に目白押しですね。
3Dに見えるスプレーアートはこの方しかまだやっていないそうなので、
この機会に、見てみてください。

アートパフォーマー☆ファイター☆は
その時の観客の層によって絵の構成や色合いを変えているそうです。
どんな絵に出会えるかは、その時次第。
お楽しみに!

2016フェスティバルレポート / アーティスト フリンジ部門
2016/11/04 07:40 PM

新しい表現に挑戦する / 望月ゆうさく

望月ゆうさくは、
昼はタップとディアボロを主に、夜は映像とジャグリングを掛け合わせての演技をしています。
ジャグリングの世界大会で優勝したこともあるとのこと。
そんな演技がここ、静岡で見れてしまうのはすごいです!
なるべく違うこと、新しいことをやりたいと考えていて、
この大道芸ワールドカップではなんと3種類のパフォーマンスを見せて
くれるそうです。
何回見ても楽しめますね。

作品は、世界が変わっていく中で、日常に、良い意味でも悪い意味でも感じる違和感や、ジャグリングをしている中で感じる要素を合わせて作っているとのことです。
演じられるパフォーマンスが一体どんなことを表現しているのか、
想像しながら見るのも楽しいかもしれません。



今回は、昼のタップとディアボロのパフォーマンスを取材しました。
開始前から、平日にもかかわらず多くの人が集まっていて、
期待が高まります。
この時の作品は、「白でもなく、黒でもなく」
サラリーマンのスーツ姿の本人が登場して、ディアボロをはじめると、
音楽と会場の皆さんの手拍子も合わさって、盛り上がってきます。
ディアボロも本人も大きく動いて、片時も目が離せません。
だんだんと衣装も、動きも変わっていくので、これは何をイメージしているのだろうとつい考えてしまいます。

望月ゆうさくはこの地元の静岡の出身で、
「このワールドカップでは、みなさん毎回どんな表現でも楽しんでいただいて、嬉しい。毎年地元である静岡で出演できて光栄です。」というメッセージをいただきました。

ぜひ、大道芸に熱い思いを持つ望月ゆうさくのパフォーマンスを見て
いろんなことを感じてみてください。

2016フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2016/11/04 07:23 PM
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