Festival Report フェスティバル レポート 2016

大会唯一のドラゴン/ジャグリングドラゴンヒョウガ

大道芸ワールドカップには様々なアーティストが出場しているが、中でもひときわ異彩を放っているのがジャグリングドラゴンヒョウガだ。
彼(?)は魔界(静岡)出身の17歳で、人間界には13年くらい前に来た正真正銘のドラゴン。



大道芸ワールドカップには6年連続の出場。
今年は愛媛で行われているゆるキャラグランプリを蹴っての出場。
子供たちを中心に、幅広い支持を受けている。
パフォーマンスはゲームをモチーフにしていて、RPGやパズルゲームのような演出のなか様々なジャグリングを披露する。



演技中にヒョウガが難しい技を決め、レベルアップするなど細かい演出もにくい。
他にも今話題のPPAPを早くも取り入れたネタもあるなど観客を飽きさせない心意気はさすが。
言葉を発することはないが、文章の書かれたプレートや身振り手振りで観客とコミュニケーションをとり、一体感を作っていく。
見た目のインパクトからか通りがかった人の多くが足を止め、そのパフォーマンスを楽しんでいた。



投げ銭をくれたお客さんに対しては、オリジナルのトレーディングカードをプレゼントしていて、彼のホームページには詳しい遊び方が載っている。
演技終了後は、サインや記念撮影を求め多くのファンが列を成していた。
今後の目標を訊くと、筆談で、「オリジナルのジャグリングをすることと、空も飛べる立派なドラゴンになること」とジャグラーとして、そしてドラゴンとしての二つの目標を教えてくれた。
今後もレベルアップする心優しいドラゴンから目が離せない。(PG)

2016フェスティバルレポート / アーティスト フリンジ部門
2016/11/06 02:52 PM

全てがセクシー/セクシーDAVINCI

華麗に服を脱ぎ捨てセクシースタイルになるとセクシーDAVINCIのショーは始まった。



始めにお送りするナンバーは氷川きよしのずんどこぶし。演歌なのになぜかセクシー。ここからキューティーハニー、千と千尋のいつも何度でもと次々と歌を披露する。
何とも幅広い!!!セクシーDAVINCIがなぜか年代を問わずファンの支持を得ていることも納得できる。

セクシーな歌が終わったかと思うと今度は、リズミカルな音楽とともにセクシーハットダンス、ステッキダンスを披露。



手の指先にまでこだわったセクシーダンスが繰り広げられる。観客もなぜかこのDAVINCIのダンスの虜となり、そこら中で「セ・セ・セ・セクシー」と叫んでいる。この空間は何なのだろうか。なぜだかぞくぞくする。そして、最後には座っていた観客も全員立ち上がり、手拍子とともにセクシーダンスを踊る。その場にいる観客全員がセクシーを背に一体となり、盛り上がりは最高潮になったところで彼のパフォーマンスは終了した。


彼は「私のパフォーマンスは、ほんの日常生活の一部を見てもらっているに過ぎない。それがいろいろな人に受け入れられているのはすごいありがたいことなのだ。」と言う。実際見てびくっりしたのがそのスタイルの良さと、異常にぷにょぷにょとしたおしりの柔らかさ!!!これはぜひ一度触って確かめてもらいたい!そしてそれについて何もケアなどはしていないというのだから驚きだ!女性もうらやむほどのセクシーさは生まれながらにもった魅力であった。また、その飾らないその姿がみんなに受け入れられている理由のひとつでもあると言えよう。彼の日常と観客の非日常それがマッチングしたところがこのショーの醍醐味なのかもしれない。

また、パフォーマンス中に登場するフォトアルバムは非売品らしく残念ながら買うことはできないようだ。しかし、パフォーマンスを見て最後に四角い紙を入れるとDAVINCIのブロマイド写真がゲットできるそう。400種類用意しているとのことなので集めてみるのもいいかもしれない。

素敵なセクシーショーをありがとうございました!!



YURI

2016フェスティバルレポート / アーティスト フリンジ部門
2016/11/06 02:51 PM

個性あふれる14人の「エンジェル」達 ~スパカンファン~

大道芸ワールドカップ最終日の6日、プレミアムステージに程近い「メイン広場2」で、14人の中高生による「スパカンファン」のダンスパフォーマンス、「エンジェル」が華やかに上演されました。



これは、SPAC(静岡舞台芸術センター)による国際共同制作プロジェクトで2010年に始まったものですが、フランスを拠点に世界的に活躍するメルラン・ニヤカム氏(振り付け師・ダンサー)を迎え、世界に通用するメッセージを持ったダンス作品を目指す本格的なプロジェクトです。メンバーは静岡県内の中高生の中からオーディションで選ばれています。

舞台の上では個性あふれる14人の「エンジェル」達が体全体を使ったキレのよいダンスを披露。SPAC主宰の宮城さんがおっしゃるところの「これからの世界を作る未来のある人」らしい希望に満ちあふれた無邪気な笑顔でステージの中を縦横無尽に飛び回り、弾けんばかりの笑顔で素晴らしいダンスを披露してくれました。



「世界は広いんだ」「自分を好きになろう」

時に息苦しさも感じながら今を生きる子ども達が、周囲に押しつぶされる事なくポジティブな気持ちで未来に希望を持ってほしい。このプロジェクトにはそんな強い願いが込められています。

出演した中高生達にもインタビューをしたところ、学校の運動部と両立している子、ダンスとは全く縁がなかった子、ブレイクダンスヒップホップダンスが得意な子、あるいは以前からバレエを習っていてオーディションの際には自分の個性を出すように心がけた子など、その背景は実に様々ですが、共通していたのは踊るのが好きだという事、そして将来はスパカンファンでの経験を生かしてダンスやパフォーマンスの世界を視野に入れているという事です。中にはすでにNYへのダンス留学が決まっていて、夢への階段をのぼり初めている子もいました。



キラキラと目を輝かせながらテキパキとこちらの質問に答える子ども達を見ながら、私達大人はこの子たちが現実に負ける事なく未来に希望が持てる手助けをしなければならない。そのためには彼らの個性豊かな感性をつぶすようなことがあってはならない。そう思わずにはいられません。

なお、このプロジェクトは基本的に2年単位で舞台を作っていくため、2年ごとにプログラムが変わり新たにオーディションが行われています。今年は「エンジェル」の2年目ということで、来年からの新しいプログラムに向けてオーディションが行われる予定となっています。

詳細はSPAC公式サイトをご覧ください!

Written by Atsumi

2016フェスティバルレポート
2016/11/06 02:47 PM

国境を越えたハンドトゥハンド/Duo AB


ウクライナの女性オーリャと日本人の男性真志のアクロバットデュエットです。

ウクライナ国立サーカスカレッジで一緒だった二人は、試した技が成功したこときっかけに組むことを決めたそうです。
また、組んでから七年の二人は結成1年目で大道芸に出場、一昨年からON部門に選ばれました。

彼らはアクロバットだけではなく、巨大風船などを使ったパフォーマンスを行い、笑いを巻き起こしてました。


photo by Atsumi

そして磨きあがれた肉体で、息を呑むようなハンドトゥハンドも披露してくれました。
オーリャと自分を両方手だけで支える真志の姿は観客に感動を与えました。


photo by Atsumi

また、いすを使ったパフォーマンスでは、机の上にいくつものいすを重ね、その上で逆立ちをするというスリリングなものでした。
観客は息を止めて見守り、技が決まったときに盛大な拍手を送ってました。


photo by Atsumi

お互いの出身が違うため、文化の違いで驚くことがたくさんあるそうです。
生活面ではもちろん、日本でよく行われる外のパフォーマンスには最初は慣れなかったそうです。

二人はもともと'Duo Abimanola' という名前で活動していたが、みんなに名前が言いにくいユニットとして覚えられるのではなく、
しっかり覚えてもらいたいということで 'Duo AB' と二年前から変えたそうです。

静岡の大道芸の感想を聞いたところ、
「静岡の人は大道芸に慣れてる。同じ『大道芸語』が通じる。リアクションがよく、やりやすい。」と伝えてくれました。

もともとは結構まじめな演目を行ってた二人は子供からも楽しんでもらえるように少しふざけた内容も取り入れたそうです。
確かにパフォーマンスを見ていた観客には小さい子もたくさんいて、幅広い年齢層から楽しまれてることがよくわかりました。

6歳からアクロバットをやっているオーリャと高2でジャグリングを始めてそこからアクロバットに切り替えた真志。
国の違う二人が出会ったのは奇跡としかいえません。
そして二人が出会ったからこそたくさんな人に笑顔を与えることができたのだと思います。


photo by Atsumi

笑いもスリルもある二人のパフォーマンスを見る機会があったらぜひ見てください!

(フジ)

2016フェスティバルレポート / アーティスト オン部門
2016/11/06 02:33 PM

二人で作り出すサーカスの世界/ウイッティールック

陽気な雰囲気で登場したお二人。
音楽がなり始めてショーが始まるとコミカルな動きで観客を笑わせ、
とても真似できないような演技に見る側は好奇心をかきたてられます。

一輪車をくるくると器用に乗りこなすDAIKIさんと、
柔軟かつコミカルな動きで観客を笑いに誘うCHEEKY!さん。
大道芸ワールドカップ出場経験豊富なお二人のことを
よくご存知の方も多いのではないでしょうか。
ユニットを結成する前はそれぞれで活動されていて、
その頃から本大会に出場されていたそうです。
2006年に一輪車世界大会にてDAIKIさんのフリースタイル演技を
CHEEKY!さんが演出し見事に準優勝。
この頃は期間限定のユニットのつもりが、
その後お二人での出演依頼が増え、
ユニットを正式に結成。来年で10周年を迎えるそうです。

DAIKIさんの確かな技術があるから
自分はクラウンに徹することができると
話してくれたCHEEKY!さん。
そして、実は人前が苦手と語るDAIKIさんもまた、
CHEEKY!さんのクラウンとして確立されたキャラクターがあるから
難しい技も集中してこなす事ができるんだろうなと感じました。

そして、高さ2メートル以上はありそうな一輪車での演技は圧巻です。
お二人の息のあった演技に思わず目が釘付けになってしまいます。
まさにサーカスの世界!



海外や豪華客船でのショーなどあちこち飛び回っている彼らにとって
静岡は新しいものを披露する挑戦の場なんだそう。
「静岡のお客さんは楽しむ気持ちで見に来てくれてる人が多くて
やってて楽しい」と言ってくださいました。
活躍めざましいお二人をこれからも応援していきたいですね!
(カワ・タキ)

2016フェスティバルレポート
2016/11/06 02:26 PM

ファイナルステージ中継

最終日、ワールドカップチャンピオンの発表・受賞者の演技を行うファイナルステージのチケットは完売となりましたが、会場前の大型ビジョンでその模様を中継いたします。
また以下でも中継されます。

・TOKAIケーブルネットワーク、トコちゃんねる静岡 13:00〜
今年出演アーティストの全紹介と後半約2時間がファイナルステージの中継になります。

・Ustream ネット中継 17:00頃〜
http://www.ustream.tv/channel/daidogeiworldcuplive

2016 当日変更情報
2016/11/06 12:27 PM

驚きと笑いが止まらない!!/クロキキィブラザーズ

韓国から来た、異色のパフォーマンスで盛り上げてくれるのは、クロキキィブラザーズ。

ダンスあり、笑いあり、そして、驚くような絵の技術で観客を魅了してくれる。

テンポよく進んでいくパフォーマンスは、本当にあっという間!




初めは、何を描いているかわからない絵が、急に形になる瞬間は圧巻だ。私達の脳にも絶対いいはず!

子供の頃から絵が好きだったという彼らの絵は、短時間で仕上げているのが信じられないほど、視覚に訴えるものがある。



もともと、2人はそれぞれ、ダンスアーティスト、コメディアーティストとして活動していたが、あるイベントで意気投合。以来、2人で活動するようになったとのこと。

息ぴったりの秘訣を彼らに聞いてみた。

「練習も大切だが、研究に時間をかけている。」

笑いの中にも緻密な計算があるようだ。

観客の笑いを誘う場面は数々あるが、印象に残る彼らのダンスは必見!

一度みたら虜になるこのダンスは、世界どこでも大人気だという。

日本の印象は、道路がきれい!

大道芸の印象は、お客さんの目が肥えている!

なぜそれがわかるかというと、見ている人の姿勢が他とは違うそうだ。

韓国の他のアーティストに、大道芸ワールドカップがすごいと聞いていて、今回来てみてその意味がわかったとのこと。

彼らのリズミカルでハイクオリティなダンスペインティングパフォーマンスをお見逃しなく!!

(Maikoh/コロスケ/NARU)

(Photo by H. Shinohara)

2016フェスティバルレポート
2016/11/06 12:07 PM

The new project "Round Table"

The committee held an official "Round Table" for the first time in this festival.

In the meeting, artists demonstrate their profile sheets to directors of another international festivals,
and directors demonstrate their festivals to artists.
In other words, the Round Table is a messe where directors discover attractive artists.
Such messes are actively held in international festivals abroad, but no precedent in Japan.
The committee wants the Round Table to provide opportunities of performing abroad for more artists.

This new approach was subvented by Shizuoka city and it will be held next year and beyond.
May lots of artists receive impulses from the Round Table and find their way into all over the world.

By the way, it's very difficult to distinguish the artists without makeup or costume.

(yyukke)

2016 Festival Report in English / Etc
2016/11/06 10:13 AM

11月6日朝刊

デイリーニュースペーパー11月6日朝刊は こちら からダウンロードできます。

2016 デイリーニュースペーパー
2016/11/06 10:00 AM

海外ディレクターとアーティストが出会う場 ~ラウンドテーブル~

大道芸ワールドカップ3日目・11月5日の夜に、海外ディレクターとアーティストが出会いの場である「ラウンドテーブル」が、市中心部のカフェで行われました。



コーヒーの香り漂うおしゃれな空間では、国内外の出場アーティストと世界で名高い海外フェスのディレクターが入れ替わり立ち替わりテーブルを行き来しつつ、プロフィールなどの資料やパフォーマンスの様子が映った写真・映像を前に和やかながら熱のこもったやりとりを繰り広げ、実に活気あふれる雰囲気に満ちていました。

これはいわゆる「パフォーマンスの見本市」の一種で、韓国など海外ではかなり大規模で行われています。けれども日本ではまだ認知度が低くそのような催しはほとんどないため、今年「大道芸ワールドカップ in 静岡」が25回の節目を迎えたのを機に、開催地である静岡市の協力を得て公式に開催される事になりました。

そんなパフォーマンスの見本市・「ラウンドテーブル」は主に次のような趣旨で行われます。

1.日本人アーティストが海外のディレクターに自分のパフォーマンスをPRする
2.海外のディレクターが優れた日本のアーティストを発掘する
3.日本人アーティストが海外で行われるフェスティバル情報を知る
4.出場アーティスト間のコミュニケーションを図る

今後この催しは毎年大会期間中に開催される予定となっております。



ここ静岡での出会いを機に世界に羽ばたく日本人アーティストが増え、この静岡により多くの世界中のアーティストが集まる事で大道芸ワールドカップがさらなる発展を遂げる。
それが市民ボランティアをはじめとする関係者一同の心からの願いです。

Written by Atsumi

2016フェスティバルレポート
2016/11/06 06:27 AM
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